ゲーメスト読者なら、発音できない名前を持つゲーム会社として記憶しているアルュメ。先日、突然の破産情報が駆け巡った。99年には事業停止しており、なぜ今になって、という驚きの方が大きい。
「機動戦士ガンダム EXレビュー」は、私が唯一プレイしたアリュメのゲームである。
時は94年。スト2、餓狼、龍虎、サムスピ。2Dの対戦格闘ゲームがゲーセンを彩っていた時代だ。そこへ、バンプレストが「ガンダム」を引っ提げて乱入しようと、アリュメに作らせたわけだ。
実際にプレイすると、なんともインパクトのあるゲームだ。良く知っているモビルスーツばかりが登場するのに、ガンダムらしさがほとんど感じられない。技は人気格ゲーのものを臆面もなくパクっており、スト2で見たようなパンチや、サムスピで見たような必殺技が頻出する。バランスも大味なので、勝敗よりも元ネタ当てゲームで大いに盛り上がった。個人的には、原作ではありえない空中殺法で暴れまわるアッガイがお気に入りだった。
このゲームのタイトルをまともに覚えようとする者はほとんどおらず、「ガンダムの格ゲー」か「ガンダムのスト2」で通っていた。略すと「ガンスト」となるが、それでは最近出たアーケードゲームと同じになってしまうな。