聞くところによると、人気ドラマ「相棒」が、ポートピア連続殺人事件もかくやという最終回で、ファンを失望させたとか。
私も何本かのテレビドラマを観ていたのですが、どうも今期は終わり方に失敗したものが目立ちます。そこで、試みに最終回に成績をつけてみることにしました。
「流星ワゴン」:良い
危機的な状況を覆してのハッピーエンド、上出来です。親子愛で泣かせ、そこで終わらなかったのが良かった。エピローグで、実は成仏せず「その辺におった」チュウさん。このコミカルさがいい味になっています。突然、森永卓郎や北別府学がゲスト出演するなど、遊び心を忘れませんでした。
「ゴーストライター」:普通
初回から、ドロドロと女の争いになっていくだろう、と想像させたこの話。どちらが死んでもおかしくない展開でしたが、最終回前に急転、まさかの和解エンドでした。小説家のことは小説家にしかわからない、と、結局まわりの人々が放り出された感じになりましたが、意外性だけは褒められます。
「問題のあるレストラン」:悪い
個性ある女性キャスト(一人オカマ)が集まってレストランを開くわけですが、セクハラ訴訟という異物がどうにもうまく消化できませんでした。復讐部分をあえて描かずに済ますなど、おしゃれではあるのですが、おとぎ話にしては夢がないというか、振り出しに戻るかのようなラストシーンで納得度が低かったです。驚くべきことに、きゃりーぱみゅぱみゅの主題歌の方が、本編よりよほどメッセージ性を持っています。
「まっしろ」:悪い
堀北真希が、はじめは結婚相手を探しに来ているだけのような軽い女だったのですが、やがて看護師の使命に目覚めていきます。王道だと思うのですが、大奥のごときコミカルな世界観から、真剣な医療問題へと移行するのは、あまりに雰囲気が変わり過ぎです。最終回の大部分を占めた生前葬のスピーチは、金八先生の卒業式のようで、大変萎えるものでした。
「○○妻」:最悪
バッドエンドがだめとは言いませんが、10分延長の延長部分で妻を死なせて急に終わりました。ニュースキャスターの夫が訴え続けてきたメッセージを無にするかのような展開には、どのような意図があったのでしょうか。また、最後に表示されたタイトルで、○○の部分が何らかの言葉に置き換わるかと思ったのですが、それもありませんでした。単に視聴者を釣りたかっただけなのか、と落胆させられました。
来期からは、ちゃんと終わりそうなドラマを選んで視聴したいと思います。え、そんなの無理ですか?