2015年04月05日

「アイドルマスター シンデレラガールズ」第9話

 ううむ、すごい。このアニメ、「妖怪ウォッチ」とは違う路線で、メディアミックスの完成形を見せつける。

 ゲームでアイドルが登場し、そのアイドルの歌が発売され、声優によるライブが開催される。これが、「アイドルマスター」が今まで行ってきたメディアミックスだ。
 「シンデレラガールズ」でも、同様のメディアミックスが展開されていたが、そこには大きな穴があった。ゲーム機の「アイドルマスター」では、CGのアイドルが歌い踊るライブが、ゲームのハイライトとしてあった。ところが、「シンデレラガールズ」はカード集めのソーシャルゲームであり、ゲーム中で歌も踊りも描かれていなかったのだ。これでは、よほどのファンでない限り、CDが欲しいと思わせるのは難しい。

 その欠けていたピースを、アニメががっちり埋めた。
 8話以降、前半の主役をつとめていた3人のアイドルは背景に引っ込む。代わりに、毎回新しいユニットが結成されてデビューし、それにまつわるエピソードが描かれる。中ほどで、発売済みの曲が挿入歌として使われ、エンディングでは新曲が披露される。間髪入れず、CMでCDの発売が告知される。
 毎週が新ユニット・新曲のプロモーションのようなものだが、アニメの内容自体ががんばって売れようとするアイドルの話なので不快感はなく、むしろ買って応援してあげられるのが喜び、と思わされる仕組みになっている。

 これで、売られる曲のデキが悪かったら、商売だけはうまいね、と嫌みの一つも言ってやろうと思ったが、9話で撃沈。

Imas09

 作詞作曲、ササキトモコ。マジかよ。
 ササキトモコは、元セガのサウンドクリエイター。貧乏学生の一人暮らしを覗き見するカルトゲーム「Roomania#203」の中で名曲を連発し、セラニポージ名義で音楽活動を始めた。最近新曲がないと思ったら、こんなところにいたのか!
 「アタシポンコツアンドロイド」は、一見すると媚び媚びの雰囲気だが、そこはササキトモコなので一筋縄ではいかない。歌詞に

アンドロイドは夢を見る
電気羊と砂嵐の夢

なんて出てくる。元ネタは、フィリップ・K・ディックのSF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」だ。82年の映画「ブレードランナー」の原作であり、暗くシリアスな物語だが、アンドロイドが人格を持つかどうか、というテーマに挑んだ古典であり、ちゃんとこの歌詞とテーマがリンクしているのだ。

 いやはや、私が惚れ込んでいる数少ないアーティストとこんなところで出くわすとは。このアニメ、全くあなどれない。

posted by Dr.K at 11:21| Comment(2) | TrackBack(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
7月に10周年ライブですよ!10周年!
Posted by at 2015年04月05日 18:50
モバマスだけでも3年たってますもんね。歳を感じます(笑)
Posted by Dr.K at 2015年04月05日 22:21
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