2015年06月27日

シェフ 三ツ星フードトラック始めました その1

 幸せいっぱいの会心作。脚本・監督・主演はジョン・ファヴロー。よくぞ「アイアンマン」監督の椅子を蹴ってまで作ってくれた。脇役でロバート・ダウニー・Jr、スカーレット・ヨハンソンの「アイアンマン」組が協力しているのも微笑ましい。

 シェフのカール・キャスパーは、一流レストランに勤めているが、伝統的なメニューを重んじるオーナーとそりが合わず、ついには解雇される。
 きっかけがいかにも現代的だ。ある日、有名な料理ブロガーが来店すると知り、カールは新しい料理で迎えようとするが、オーナーにそれを止められる。結果、いつも通りのメニューを出された評論家は、ブログでそれを酷評。カールはぶち切れる。さらに、従業員からは、ツイッターなんか気にしないように、と慰められる。有名ブロガーには当然多数のフォロワーがおり、ツイッターで同調していたのだ。だが、カールはネットのことに疎い。ツイッターとは何だ。10歳にしてスマホを使いこなしている息子に、カールはツイッターの使い方を訊く。
「登録をしてくれ」
「ユーザー名は?」
「カール・キャスパー」
「もう使われてるって」
「俺の名前だぞ!」

(注意:以下ネタバレあり)

 どうにか登録を済ませたカールは、ブロガーに対して、
「もう一度店に来い、クソ野郎」
などと口汚い挑戦状を投げつける。ツイートが全員に公開されるものと知らずに。
 ツイッターは見事に炎上し、カールは首になり、その怒り狂ったビデオがネットに流れ、転職の道も閉ざされてしまう。

 気分転換と夏休みになった息子の子守りのために、マイアミへ里帰りしたカール。リトル・ハバナを知っているか、と問うカールに、息子は「ゲームの地名?」と答えるが、彼の頭の中にあったのは「GTA vice city」だろうか、「ホットライン・マイアミ」だろうか。どちらにしても10歳が遊んでいいタイトルではないが(笑)
 この地でキューバサンドの美味さを再認識したカールは、屋台を出店することを思いつく。行く先々でキューバサンドを売りながらロサンゼルスまで帰るのだが、不思議なことに、どこへ行っても行列ができる。しれっと「ツイッターにジオタグ(位置情報)をつけといたよ」と答えるクールな息子。炎上したときに稼いだフォロワーが+に転じたのだ。そして、実際に食べておいしかったという感想が、またツイッターで拡散する。ピヨピヨと声まで立てながら、幸せの青い鳥が飛び立っていく映像には腹を抱えて笑った。

 ネットの危険な面と、素晴らしい面とが余すところなく描かれており、しかもその主体は10歳の子供。これはもうネットリテラシーの教材として活用すべき、と思ったが、この映画PG12だわ〜、下ネタ多いわ〜、やっぱり無理だわ。
 脇の内容だけで長くなってしまったので、本筋に関してはまた次に。

posted by Dr.K at 16:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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