2015年10月22日

ジュラシック・ワールド

 よく出来ました!
 過去作のストーリーを踏まえた続編であることと、一作目のリメイクであることとを、これ一本で同時に達成しており、見事です。同じことをやった例としては、「スター・ウォーズ エピソード1」がありますね。

●ロゴ
 最初に配給会社や制作会社のロゴが流れるのですが、その中にレジェンダリーの名が。「パシフィック・リム」「ゴジラ」そして今作と、たて続けに怪獣映画を担当している会社ですが、ここ以外に作れるところないんでしょうか。

●入場
 二人の子供がストーリーを引っ張っていくという作りは、一作目の再現であるわけですが、冒頭は、兄弟の両親がどうやら離婚するらしい、という状況説明から始まります。
 そして二人はジュラシック・ワールドへ。この間ものの5分であり、退屈させるものか、という徹底したサービス精神を感じます。

●恐竜登場
 一作目で、グラント博士たちはオープン前の施設に呼ばれていました。事故により、パークは開園されなかったわけですが、今度は違います。
 ジュラシック・ワールドはすでに営業しており、兄弟はそれを楽しみます。恐竜の生態に応じた展示施設は、何やら旭山動物園を思わせます(笑) ここで顔見せした恐竜たちが後で活躍するわけで、すっかり主要登場人物として扱われていることがわかります。

※以下に、結末を含むネタバレがあるため注意!

●インドミナス・レックス
 恐竜が見られることが当たり前になった中、さらに客を呼ぶには、新種の恐竜を創るしかない、というのがインドミナス・レックスが出来た顛末です。←この文の冒頭に「映画の中で」と付け加えると、そのままこの映画の制作動機となります。

●ジャイロスフィア
 一作目では、ジープのようなライドで見学しましたが、今回は透明のボール状の乗り物。あまりに楽しそうなので、早くUSJあたりで作ってほしいものです。
 兄弟がインドミナス・レックスに襲われる場面は、一作目の子供が乗った車が襲われる場面の再現ですが、見事にパワーアップした恐怖表現になっていて最高です。やっぱり割れるんじゃねえか! と突っ込むところまでがお約束です。

●廃墟
 兄弟は、何やら廃墟に逃げ込みます。一作目を何度も観た人は、ビジターセンターだ! とすぐに気が付くでしょう。この感動、ドラゴンクエストVでアレフガルドに着いたときに匹敵する、と言ったら言い過ぎでしょうか。

●秘書
 翼竜ドームが壊れ、メインストリートは大混乱。その中、兄弟の世話を頼まれていた秘書が死んでしまいます。何も悪いことをしていないので、かわいそうなのですが、一般客の大惨事をあまりうつさない代わりに、代表して犠牲になってくれたのだと解釈しています。

●恐竜狩り
 オーウェンは、訓練したラプトルを従え、インドミナス・レックスを追います。バイクでラプトルと並走するシーンは、かっこよすぎます。今作のラプトルには、ターミネーターが二作目で味方になったような感慨がありますね。

●千両役者
 全員がラプトルに取り囲まれるシーンは、まさしく一作目の再現。しかし、今回はそこからバトルが展開するわけで、正常進化しています。待ちに待ったTレックスの登場は、まさしく千両役者。戦闘は、「パシフィック・リム」や「ゴジラ」の技術が注ぎ込まれ、迫力十分。
 最後にモササウルスが乱入するのはあっけにとられましたが、恐竜界の王であるTレックスにとって、人工的な怪獣などは止めを刺すに値しない卑しい相手ということなのでしょう。ラストシーンの咆哮も、なんだか歌舞伎の見得のようでした。

 一作目を最大限リスペクトしたうえで、今日的な映像表現の向上を盛り込んでいます。コリン・トレボロウ監督はこのあと「スター・ウォーズ エピソード9」を任されているそうですが、かなり期待できるのではないでしょうか。

楽しさ 10
深刻度 1
作家性 1
個人的総合 8

他の方の注目すべきレビュー
忍之閻魔帖:札束上等。完全同意。
sprawl:SFでなくなった、という見方はなるほど!

posted by Dr.K at 22:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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