みんなで田んぼを作ってお米を食べる明日へ。日本人のDNAに訴えかける言霊、ずるい。
前回の終わりの時点では、これもう生駒も無名も死ぬしかないんじゃね? という感じだったが、いい方に裏切られた。日ノ本をカバネから救うきっかけが何一つ得られず不満という意見も聞くが、ゾンビ映画を観慣れた者なら、これこそが王道の結末であり、ゾンビを駆逐する作品の方に圧倒的に駄作が多いことはご存知かと思う。
この余韻を生かして、その後を舞台にした同人など存分に展開するがよろしい。(他人任せ)
「見つけたか。臆病者を」
美馬がやられる時の一言が、なかなか深い。そもそも美馬は、弱いものは死すべし、と事あるごとに主張してきた。金剛郭を攻めたのも、臆病な父を倒し、幕府を倒すためだった。
そしてその後は、美馬たちが強いものによる支配を実行するのだと、私たちは思い込まされてきた。
だがこの言葉での臆病者は、美馬自身を指している。美馬は、自分を弱いものと認識しており、自分を滅ぼすことも決めていた。そのため、真の強者たる生駒を待っていたのだ。これは一度、美馬のここまでの言動を振り返ってみる必要がありそうだ。美馬は仲間たちを逃がすが、彼らの中に未来を託された者がいるのかもしれない。
最後に一つだけ苦言を。公式サイトで期間限定公開されているスペシャルエンディングだが、これは絶対本放送に入れるべきだった。オープニングの歌を端折るとか、放送時間をちょい伸ばすとか、何かやりようはあったはず。これを観ない人がいるとはもったいない。