2016年07月12日

アサイ「木根さんの一人でキネマ」2巻

Kinesan2

 映画ファンのあるあるネタで、抜群の面白さだったあのマンガの新刊が出た。
 2巻の印象は、おお、攻めるねえ、という感じ。1巻で木根さんというキャラが確立しているので、その独断で次々に映画レビューでもやっていれば、わりと安直にエピソードを量産できそうなものだが、アサイ先生はそうしない。
 木根さんがジブリ映画を観ない、という話では隅々にジブリネタを散りばめて逆に見識の深さを見せる。あるいは、最後の見開きまで全ページをネタ振りに費やした大胆な構成の話。そうかと思えば、映画ファンなら誰もが通る黒歴史を容赦なく掘り下げた挿話。そして時には、題材となる映画と、絶妙なシンクロを見せる展開の話。
 手を変え品を変えて工夫を凝らしており、木根さんの日常に何一つ進展がないにもかかわらず飽きさせないのが素晴らしい。まだ残っている切り口はあるのだろうか? 3巻以降も要注目である。

posted by Dr.K at 20:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック