…などと怒る素人だと思ったか。
予想は当たった。悪役ムスターの背景はどんどん広がり、ついにはその過去へさかのぼった。作者の筆がのっている証拠である。木城ゆきとは破滅型の悪役を描かせたら絶品で、それはもはや愛といっていい。
一方、今回ガリィの出番はほとんどない。主役抜きの方が面白いってどうなのよ。このペースだと、現代に話が戻るのはかなり先と思われ、対エーリカの決着が見られるのに何年かかるかわからない有様。
無印「銃夢」では、無理矢理ながらハッピーエンドに収束させた。「Last Order」では、バトルマンガの結末として、ボス敵を倒させた。では「火星戦記」は? ここに至って、悪が勝つピカレスクエンドもあり得るような気がしてきた。