2017年12月02日

「クジラの子らは砂上に歌う」第八節

 スキロスの警備が薄いのは罠だった。チャクロたち潜入メンバーは、ヌースの間で待ち構えていた敵に壊滅的な打撃を受ける。一方、泥クジラでは、スキロスの兵によって民が次々に殺されていた。

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 敵のお偉方が登場して、真相に触れそうな話題がちらほら。しかし、チャクロが主役でありながら無力で、頼りのオウニも捕まってしまい、本筋があまり進まない。
 今回は何といってもリョダリ。性格の理由がついに明らかになる。他の子供のように、ヌースに感情を食べてもらえず、異常な子として疎まれて育った。(ヌースの感情が)逆流した、という言葉も聞こえ、何か今後の展開のカギになるかもしれない。
 シュアンとの戦いに敗れたリョダリは、その場を逃げる。止めを刺そうとするシュアンをオウニが制止する。リョダリの過去を見てしまったオウニの、慈悲深い判断だったはずだが、結果として、リョダリは泥クジラの子供たちによってもっと惨い最期を遂げることになる。
 リョダリは、感情のない敵兵の中にあって、一人だけエキセントリックな行動をとり、見た目も派手だ。こういうキャラは、何度も主人公の前に立ちふさがり、因縁を深めていくことが多い。ところが今回、あっさり退場してしまったので驚いた。再登場の可能性はあるだろうか。過去の物語で言えば、海に落ちた人物は、実は生きていた、となることが珍しくない。果たして砂の海に没した彼はどうなのか。
posted by Dr.K at 20:37| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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