「凍てついた大地」は、「Horizon Zero Dawn」の拡張シナリオ。プレイするためには本編ディスク等が必要である。2月の雪の降るさなかにプレイしたので、季節感がばっちりであった。
●そっちへ行くな
ダウンロードを済ませ、ゲームを起動するのだが、いつも通りに始まるだけ。新しいメニューなど出やしない。なんか失敗したかな、と思ってマップを開くと、新しい未踏破地域が追加されている。
ではそこを目指そう。すると、謎の導き手として、これまで主人公のアーロイを助けてくれていたサイレンスが、寄り道なんかしている場合か、とめっちゃキレる。もうラスボスは倒したことあるんだよ、無視無視。
●デーモン
バヌーク族の集落で、事件の概要を聞いたら、バトル開始。
見慣れた機械獣のはずなのにとんでもなく強い。この地域の敵は、〈穢れ〉の上位概念とも言える〈デーモン〉によって強化されているからだ。本編のプレイからブランクがあって、腕前も落ちており、クリアできるかどうか大いに不安になる。
●制御塔
制御塔のアイデアには感心した。
これまで「Horizon」では、敵が多い場合、各個撃破が基本だった。集団の端っこにいる奴から、地道に倒して数を減らしていくわけだ。
ところが、制御塔があると、敵が回復してしまうため、それが通用しない。先に制御塔を停止するために、敵の真っただ中へ入り込む必要が出てくる。ステルスで行くにせよ、強行突破するにせよ、新しい戦略が必要となる。
遊び方を変える見事なアイデアなのである。
●新装備
強い敵に対抗するべく、この地域では新しい武器や防具が売られている。我がアーロイは本編クリア済みなため、貯金はかなりある。一気買いすれば難易度もだだ下がり…と思ったら世の中甘くなかった。この地域は青い宝石という独自通貨で取引しており、一から稼ぎなおすしかなかったのである。よく考えて作ってあるわ、これ。
新武器は、かなり独特のプレイ感覚のものがあって面白そうだが、結局は慣れてる弓やブラストスリングで戦っちゃうんだよね。
●新しい敵
3種類ほど機械獣が追加されているのだが、いずれもでかい・早い・属性攻撃の三拍子がそろったえげつない奴らだ。サンダージョーがかわいく思えてくる。ストーリーの都合で、同行者がいる場面が多いので、あまり集中攻撃を食らわないのだけが救い。
とはいえ、ラスボスに相当する火の熊は、ヒットポイントの高さが異常で苦戦した。弾も薬も尽きるかと思った。
●新スキル
拡張されたスキルは、本編に戻ってからも有効に使えるものばかり。アイテム所持数UPは大変ありがたい。獣に騎乗したままアイテムが拾えるスキルも便利だが、これ何気に技術のいる改善じゃないか?
そして気になるストーリー。
本編がきれいに終わっているため、蛇足になっていないかと心配したが、杞憂だった。面白いし、余韻があるし、この世界にとどまっていたいという愛着までわいてくる、オープンワールドの理想と言っていい内容になっていた。
これができるのなら、世界各地を舞台にいくらでも続編が作れるな、と今後の期待までふくらんでしまう。自信をもってお勧めできるDLCなので、本編プレイ済みの人はぜひどうぞ。