2018年11月25日

バーフバリ 伝説誕生〈完全版〉

 昨年末に公開された「王の凱旋」が、インド人もびっくりの大ヒット。ファンの要望に応えて、6月にはカットなしの「王の凱旋〈完全版〉」を公開。余勢をかって夏には監督の過去作「マガディーラ」まで公開された。そして秋には「王の凱旋IMAX」が登場。とどまるところを知らぬバーフバリ旋風の最後をしめくくるのが、この「伝説誕生〈完全版〉」だ。

●逆順もまた楽し
 「バーフバリ」は、前編「伝説誕生」と後編「王の凱旋」から成る二部作だが、公開時期の都合上、私が観た順番は、

「伝説誕生」→「王の凱旋」→「王の凱旋〈完全版〉」→「伝説誕生〈完全版〉」

となっており、完全版については順序が逆になる。
 ところがこれが予想外に効果的だった。「伝説誕生」の冒頭は、赤子を連れて逃げるシヴァガミのシーンだが、初めて観た時には当然、「これは誰だろう」と思う。しかし、「王の凱旋」を観た後だと、そこに至るまでのシヴァガミを知っているので、この冒頭から伝わる感慨は破格のものがあった。
 また、「王の凱旋」で若いデーヴァセーナを観た後だと、「伝説誕生」の囚われの姿はより一層惨たらしく見え、物語への思い入れが何割増しかになった。
 こんなにリピート効果が高い映画はあまり覚えがない。

●待望の「マノハリ」
 〈完全版〉では、カットされていたミュージカルシーンが復活。「マノハリ」と呼ばれるその場面は、酒場の女を相手にした艶やかな群舞で、映像的には見どころと言える。
 実はストーリー的にも重要で、王国の裏切り者を探すために酒場に潜入するというシーンにあたる。アマレンドラが策を使って酔客の注意をひいている間に、バラーラがターゲットを探すという共同作戦になっているのだ。
 DVDは最初のバージョンなので、このシーンは入っていない。完全版のソフトは発売されるのだろうか? 熱烈なファンがついている作品なので、それなりに売れそうに思うのだが。 

シヴドゥの踊り 6
超巨大バーフバリ像 7
マノハリ 8
個人的総合 9
posted by Dr.K at 11:54| Comment(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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