2019年02月03日

「どろろ」第四話 妖刀の巻

 妖刀似蛭を斬り、百鬼丸は耳を取り戻した。初めて聞くのは雨の音。そして、斬られた兄にすがって泣く娘の声だ。
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 原作では、勝てないと知った田之介が似蛭で自害する。また、目を取り戻した百鬼丸と娘のやりとりなど、非常に印象深い結末なのだが、それをあえて変更。シビアで無常感漂う味わいになった。

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 ところで、格闘ゲーム「サムライスピリッツ」に登場する橘右京は、田之介がモデルと言われている。覇王丸も百鬼丸がモデルであり、スタッフにかなりの「どろろ」ファンがいたに違いない。なお、どちらのキャラもあくまで見た目の参考にされただけで、設定や性格は大幅に異なる。

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 また、田之介の妹の名前が〈お須志〉なのは原作通り。他に、お自夜、お米なんてのも登場するので、ふざけたネーミングと思った人もいるかもしれない。だがもう一つの由来がある。
 平安時代に記された「古語拾遺」によれば、アメノウズメノミコトを〈於須志〉と呼び、以来、強く恐ろしい女を表す言葉になったという。「火の鳥」を描いた手塚治虫なら、こういうところから引用するのは大いにありうることだ。画像は、「火の鳥 黎明編」のウズメ。

 アニメのラストシーン、寄り添う折鶴を見て、お須志が後追い自殺をしたのではないか、と心配する視聴者がいたようだ。だが、お須志は強い女、けじめをつけて一人で旅立ったのだ。ゲーム版みたいに、後で百鬼丸に斬りかかってくるようだと困るが。
posted by Dr.K at 15:24| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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