2019年02月23日

西部生活シミュレーター 「Red Dead Redemption 2」その6

 エンディングを迎え、あまりの喪失感に呆然としている。
 単なる物語の終わりではない。アーサーの人生の終わり、さらには西部開拓時代の終わりまでもが体験できた。

※以下、結末までのネタバレを含むので注意

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 メインストーリーが佳境を迎えるのは、サンドニから逃亡して島に漂着するあたりから。すでに数十時間をプレイに費やしている。面白くなるタイミングが遅すぎる! そして、島から戻ると、アーサーが結核にかかっていることが判明する。当時は治療できない病気だ。
 逃れられない死を前に、アーサーは過去を清算しようとする。ダッチの無謀な計画を戒め、ジョンたちをギャング団から逃がす算段をし、メアリーからは別れの手紙が届く。メンバーが一人また一人と去っていき、ダッチ・ギャングは静かに崩壊していく。

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 その間、必須ではないサブストーリーが特に味わい深い。例えば、自分が殺した男の妻と息子を見守るエピソード。また例えば、サンドニで何度か関わったシスターが、国外へ旅立つのを見送るエピソード。このときアーサーは、ギャング仲間には言えなかった、死への恐怖を初めて吐露する。切ない。極めつけは、ここまで何度も行ってきた借金取り立てミッション。アーサーはこれまでの行いを悔いて、取り立てを放棄する。実は、買いたいものはだいたい手に入っており、キャンプ地への寄付もできない状態になっていて、プレイヤーの心理状態と見事にシンクロするのがうまい。苦しい話が多い中、退役軍人のハミッシュとのエピソードは、釣りをしたり狩りをしたりと、心休まる内容なのだが、それさえも悲劇の前振りに過ぎない。
 普通のゲームだと、エンディングはゲームの側で用意されており、プレイヤーはただそれを迎えるのみだ。だが、アーサーは自ら能動的に人生を終わらせており、それは今でいう「終活」のようなものであり、長い長いエンディングをプレイヤーと共に進むのだ。リデンプションとは贖罪の意味だ。アーサーが最後に見た幻は、贖罪の達成を表しているのだろうか?
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posted by Dr.K at 23:57| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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