2019年09月25日

プロメア

 5月に公開された、知名度もそれほどないアニメ映画が、根強い支持で9月の今もやっている。観れば納得、なるほど、これは他では代え難い味のある作品だ。ただ、オッサンの私にはちょっとついていけなかった。

●前日譚付き上映
 面白くなりそう、と思ったところで急にエンディング。おっと、これは前日譚付きの上映だった。もともとは特典映像だったものを、ロングランに伴って、全員に公開するようにしたものらしい。お得と言えばお得なのだが、繰り返しになる部分もあるし、本編に入るまでに都合3回会社のロゴを見なければならない。

●激しい映像
 紫がかったコントラストの高い絵柄で、動体視力の限界を無視した勢いでカメラが動きまくる。何がどうなっているのか、見失うこともしばしば。お世辞にも親切な映像とは言えない。のれた人にとってはとてつもないドラッグムービーになり得る。

●勢いだけのストーリー
 人類対能力者、そして地球の破滅という、古典的なSF物語をベースにしているが、とにかくビジュアルのインパクトに全振りなので、物事はすべて勢いだけで解決する。ゲームとかスポーツとか、もっとどうでも良い対決を題材にすれば、あまり違和感なく観れたのに、という気がする。キャラクターも掘り下げるつもり0で物足りなかった。

●想定外のファン層
 いくら映像がスタイリッシュと言っても、漢祭りのロボットアニメ。観客はあらかた男だろう、と思っていたが、意外にも女性ファンが多い。タイガー&バニーあたりと間違えてやしないか。それとも松ケンのファンなのか。

●熱演の声優陣
 主人公ガロ役の松山ケンイチが大健闘。叫ぶセリフが多いのに、プロに負けないテンションでやりきった。クレイの堺雅人も豹変するキャラを見事に演じている。逆に違和感があったのがルチアで、ちゃんとベテラン声優がやっているのに声を作りすぎである。

 こういう先鋭的なビジュアルの長編は非常に貴重なのだが、スパイダーバースに数か月先を越されてしまったのが残念だ。

声優の人選 8
オリジナリティ 9
親切さ 2
個人的総合 5
posted by Dr.K at 23:23| Comment(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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