2019年11月23日

悪夢に溺死する。「DEATH STRANDING」その3

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 サムにとっての脅威はBTだけではない。〈ミュール〉と呼ばれる追い剥ぎどもも厄介だ。
 序盤は武器がない。ステルス行動で必死にやり過ごす様は、「メタルギア」を彷彿とさせる。少しゲームを進めると、〈ポーラガン〉と呼ばれる敵を捕縛する銃が手に入るので、かなり対抗できるようになる。バイクやトラックなど、乗り物が使える段階になれば、敵陣を突っ切ることも可能だ。
 「アンチャーテッド」のネイトだったら、こんな奴らは皆殺しだ。しかし、サムは不殺を貫く。なにしろ、人が死に、BTと接触すると対消滅が起こるのだ。死体を作ることは、人類の滅亡につながってしまう。

 「デス・ストランディング」のキーワードは〈繋ぐ〉。
 サムのミッションは、配達を通じて、分断された人々を繋いでいくこと。そして、他のプレイヤーとオンラインで間接的に協力していく繋がりの仕組み。さらには、SNSのような評価システムとUI。
 すべてがキーワードに通じている中で、ただ敵だから殺すというような行動はさせたくない。しかし、ゲームで敵が出れば倒したいのがユーザーの普通の感覚だ。そこで、BTや対消滅といった強力な枷を設けて、行動を規制したのだろう。意図があり、一貫した設計は見事である。
 そうなると、最後の謎はBTだ。彼らは、死後の世界から繋がりを求めてさまよっている、という説があった。ここまで、サムは繋がりを拒絶し続けていることになるが、大きな転換が待っているに違いない。
posted by Dr.K at 11:08| Comment(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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