正直、映画を楽しむ身には最悪の年でした。まず、緊急事態による営業停止。再開しても、世の中が自粛を奨励しているのでなかなか劇場へ足が向きませんでした。そして、「ムーラン」などのネット配信への移行には落胆しかありません。私は劇場で観たいのです。
一方で、ジブリ作品のリバイバル上映が観られたのは良かったです。「鬼滅」フィーバーが終わってスペースが空いたら、ぜひまたやってほしいものです。
第3位 コンフィデンスマンJP プリンセス編
面白いけど犯罪だしなあ、と引っ掛かりのあった前作から一転、いい話に仕上げてきました。さらなる続編の構想はあるらしいのですが、東出昌大の不倫が持ち上がり、続投に黄信号が灯った上に、三浦春馬も竹内結子も出られないようになるとは、誰が予想できたでしょう。だからこそ、この明るく楽しいお祭り映画を、慈しんでいきたいと思うのです。
第2位 サーホー
インド映画らしく長いのですが、本来なら5時間くらい必要そうなストーリーがぎっちぎちに圧縮されてます。正直、完成度は荒い。でも無暗に勢いだけはあって、中盤でタイトルが出る頃にはもれなくノックアウトされることでしょう。大迫力の映像が満載ですが、公開直後に緊急事態宣言だったため、劇場で観られた人は少ないのではないでしょうか。
第1位 ジョジョ・ラビット
こんなので笑っていいの? 戦争映画に新しい視点を盛り込んだ、という点では「この世界の片隅に」に匹敵するところがあります。主人公とヒロインはもちろん、スカーレット・ヨハンソンやサム・ロックウェルなどのキャスティングが秀逸。そして何より、エンディングが最高。アカデミー賞は「パラサイト」に譲る結果となりましたが、私は断然こちらの方が好きです。