短期間に二度も炎上するなんて、他にはプラチナゲームスの神谷ディレクターくらいでしょう。
サイバーコネクトツーの説明会を知っている身からすると、平常運転としか言いようのない発言です。
むしろ驚くのは、読み手の理解力のなさ。「PS5は普及していないのだから別に良いのでは」「スマホゲームなどを目指すのであれば不要」「FF16はそれほど名作ではない」 いやいや、それは問題を読み違えています。
ゲーム業界を志すのであれば、最新のハード、最新のゲームを知っておくべき、というのは当たり前の話です。例えば、今から10年ちょっと前、東京ゲームショウをグリーやモバゲーが席巻し、これからは携帯電話だ、コンシューマの時代は終わる、と言われていたことを憶えていますか。その頃、低スペックなブラウザゲームの開発に明け暮れていた、Web系のエンジニアたちはその多くが去りました。なぜなら現在、スマホが高性能になり、「原神」のようにPCやゲーム機に匹敵するゲームが開発可能になったからです。一時の不振にめげず最新の技術を追い続けた開発者が結局生き残ったのです。どれくらい未来になるかはわかりませんが、いずれPS5並みの性能を持ったスマホが出現し、対応するゲームが作られるようになります。ゲーム業界を志す者は、未来のゲームの準備のために、最新のものをいちはやく見ておく必要があるのです。
私は、「お金がない」発言もかなり疑わしく思っていて、優先順位が間違っている人が多いんじゃないかと。あなたがプレイしている、某ゲームへのガチャを何度か我慢すれば、PS5買えるよね? というケースを何度か見ています。
業界を目指す学生たちは、松山社長にとって後輩であり同士です。だからこそ手加減や忖度などしません。「言い方が悪い」から聞かないなどという甘ったれたお客様たちなど眼中にないはずです。
これ以上はない愛憎の表明で面白かったです。
松山洋は、ジブリが大好き。「ソラトロボ」や「戦場のフーガ」には、その憧れが前面に出ていると思います。
一方で、サイバーコネクトツーは版権ゲームの会社です。主力製品は「ナルト」や「鬼滅の刃」で、自分たちの主張をゲームに込めることは許されず、原作の美点をユーザーに伝えることに徹してきました。「エンターテインメント」とは、客が求めるものを提供する職人的なもの作りを意味します。本当にやりたいことは形にせず、エンターテインメントを通すことにプライドを賭けてきたとも言えます。
ところが、「君たちはどう生きるか」はやりたいことをやり通した映画でした。そこにエンターテインメントとしての気配りはありません。大好きなジブリだからこそその事が許せないのでしょう。松山洋の怒りはもっともです。
なお、私はただのエンターテインメントには飽き飽きしていますので、「君たちはどう生きるか」を評価しています。
お金がない(仮定)人でも最新のゲームが遊べる
スマホでできます。