どうにもイマイチだったのだが、その理由が判然としないので困っている。
●「ゴジラ -1.0」と同日公開
大抵の観客は「ゴジラ」を選ぶため、劇場はガラガラだった。
➝ 空いてる方が快適。理由にならない。
●ディズニープラスで先行公開
もともと「火の鳥 エデンの宙」として配信されており、劇場用に結末をちょっと変更しているらしい。
➝ ディズニープラスは見ておらず、私が気にすることではない。
●窪塚洋介がヘタクソ
ジョージ役で声優初挑戦。かなりひどいので一部で話題になっている。
➝ すぐ死ぬ役なので、それほど邪魔にならず、理由にならない。
●「火の鳥 望郷編」の映像化
あまりにパッとしなかったので、原作を読み返した。映像化にあたり、どこか改悪されているのではないか、と思ったからだ。
その結果、近親相姦、食人などの過激な表現がオミットされており、尺の都合で省かれているエピソードがあることもわかった。
➝ しかし、それ以外は驚くほど忠実で、許しがたい改悪とは言えない。
●感情移入できる対象がない
冷酷なまでの時間の経過と、神の如き視点で描かれる物語のため、ロミをはじめとするキャラクターに全く感情移入ができない。淡々と出来事を見守るような気持ちになる。
➝ 「火の鳥」とはもともとそのような作品。マンガのときは面白かった。
●説明不足
特に、ムーピーは「未来編」で活躍した超生命体のため、この作品で大して説明なく登場させるのはかなり唐突感がある。
➝ 私はよく知っているので、楽しめない理由にはならない。
●結末の変更
原作では、ロミが地球で亡くなり、牧村だけがエデンを訪れる、という無常感あふれる結末。しかし、この作品では牧村が地球で死ぬ一方、ロミはエデンに帰還しムーピーと再会できた。甘い結末に見えるが、咲き乱れる花が何であるか考えると、かなり恐ろしい結末と言える。
➝ これも決定的な改悪ではない。
●時代に合わない
エンターテインメントに徹した作品が多い現代において、こういう神話的な作品は古いのではないか。
➝ 私は歳なのであてはまらない。
う〜ん、どうしても理由が見つからない。同じストーリーでも、映像化すると面白くなくなる、なんてことがあるのだろうか。「火の鳥」はやはり特殊なのかもしれない。
ストーリー忠実度 7
背景忠実度 9
キャラデザ忠実度 6
個人的総合 5