雲隠九郎(山崎賢人)は、現代を生きる忍者組織の一員。新たな〈忍務〉は、学生として高校に潜入、抜け忍によるテロ組織〈アンダーニンジャ〉を見つけ処分せよ、というものだった。
原作のマンガは、ギャグも豊富なゆる〜い日常描写と、残虐表現に満ちた戦闘描写のコントラストが独特の味になっていた。映画では、そこに福田監督お得意の内輪ギャグが追加されたために、バランスが崩れ、前半は特にテンポが悪い。結果として、油を入れ過ぎた二郎系ラーメンのように、人を選ぶ作品になっている。しかし、レビュアーの間で特に評判の悪い〈押し入れコント〉の場面でも、劇場ではそれなりに笑いをとれていた。これまた二郎系と同じように、好きな人は好きなのだな、と感じた。
後半はアクションの連続、しかも期待以上での出来で、どの対決も面白かった。ただ残念だったのはBGM。予告編では、Creepy Nutsの曲がかぶさっていて「おおっ」と思ったのだが、本編で使われなかったのだ。この曲は主題歌なのでエンドロールでのみ流れるのだが、終わってからテンション上げたってしょうがない、戦闘にも使ってくれよと言いたい。
レビュアー筋からは叩かれまくっているが、言うほどひどくない。結局のところ、叩きやすい箇所がハッキリしていると、わらわらと当たり屋が寄って来るということなのだろうな。
キャスティング 9
ギャグ 3
アクション 8
個人的総合 5
他の方のUN評
映画『アンダーニンジャ』は面白かったのか? …「たかが黄昏れ」、面白そう!
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