「大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟」、「大逆転裁判1」しかプレイしていなかったことを思い出し、「大逆転裁判2」に取り掛かった。
これは素晴らしい。ひょっとするとシリーズ最高傑作なのでは。「1」はずいぶん色々な謎を残して終わったが、「2」でここまで完璧に答えが提示されるとは思わなかった。プレイ時間は決して短くはないのだが、結末へ向けての怒涛の展開にやめ時が見当たらず、一気にクリアしてしまった。 名作は、始まり方から秀逸である。第一話では、成歩堂がロンドンに行って不在のため、寿沙都が男装して初めての弁護に立つ。ゲーム的には、チュートリアルになっているわけだが、これを前作でいっぱしの弁護士に成長している成歩堂にやらせると不自然だ。不慣れな寿沙都で進めることで、物語と初心者のプレイヤーとがシンクロするようになっている。しかも、状況的にも突飛で面白い。
ほめる所はいくらでもあるが、ここではテキストの面白さを特記しておきたい。ちょっとしたやりとりにもユーモアがあり、それが積み重ねられることで、キャラクターがどんどん馴染みの存在になっていくのだ。最後の方では、終わるのが惜しい気持ちになってしまった。ホームズやアイリスにはぜひ再会したいが、何しろすべてが解決しているため、望み薄。「シャーロック・ホームズ」由来のネタも、メジャーなところはほとんど使い切っている。今回限り、という潔さも素晴らしい。

