「RRR」のメイキングを記録したドキュメンタリーがまさかの劇場公開。メイキングなんて、DVDの特典映像や、サブスクの番組程度で充分。そう、普通の映画ならば。しかしこれは「RRR」。面白い映画はメイキングも面白い、という当然の結果が待っていた。
本編を彩る数々のアクションシーン。あんなものがすべて実際に撮れるはずはなく、ワイヤーだったり模型だったりCGだったりを駆使して作られているわけだが、その使い分けにかなり意外性があった。ロケだろうと思っていた背景が実はCG、かと思うと逆に、これはCGだろうと思っていたアクションが実写撮影というケースもあり、予想外の連続にくらくらさせられる。一番印象に残ったのは、ラーマが転倒する場面だろうか、背景の天地がぐるぐる回転する演出。てっきり編集ソフト上で映像を回転させていると思ったら、実はカメラを筒に入れ本当に転がして撮っていた。
エンディングについて、監督から解説があったのは収穫。あのダンスでは、主演俳優の2人がインド独立運動の英雄たちを讃えているのだそうだ。ラーマとビームが実際の英雄を讃えている、という解釈は違っていたみたいだ。
メイキングだけではなく、公開後の反響についてもまとめられている。アカデミー賞歌曲賞の受賞は、作曲者の喜びが伝わってきて、こっちまで感動してしまう。インド国外でのヒットについては、アメリカだけでなく、日本にも触れられていて嬉しい。
普段は、現場の熱量など作品の仕上がりから推し量るしかないが、こうして直接見せられると、映画制作っていいなと感嘆させられる。そして、もう一度本編が観たくなる。「RRR」のリバイバル上映を並べている映画館がちらほら見受けられたが、大正解だ。
ファン必見度 10
現場の熱量 10
監督の覚悟 10
個人的総合 7

