2025年08月10日

ゲームは引用する。「DEATH STRANDING 2」その3

 「小説は単独では存在し得ない。過去の作品の引用と模倣によって成り立つのである。」と、後藤明生は言った。だからと言って、中身の半分が引用というのはどうやねん、と先生の小説に首をかしげていたのが大学生の私である。それから35年、「デスストランディング2」をプレイしながら、先生の講義を思い出すことになるとは思わなかった。ゲームが前作で確立しているのをいいことに、あちらこちらで小島秀夫の趣味が引用されている。

●ギターVS侍
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 敵役のヒッグスは、前作にも登場していたが、今回は見た目が違って、クラウザーさんみたいになっている。そこへ、謎の侍が登場し、ギターと刀で壮絶な殺陣を始める。サムはあっけにとられて見るのみ、全然ゲームさせるつもりがない! これ完全に監督の趣味でしょ。

●温泉ジャンプ
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 温泉は前作にもあったが、「2」ではもぐることでワープできる。まるっきり「テルマエ・ロマエ」で笑ってしまう。残念ながら、タイミングが合わず、私は「いい湯だな」を聞くことが出来ていない。なんだこの歌は、と海外のプレイヤーを混乱させているらしい。小島秀夫は何を伝えているんだ。

●世界の伊藤潤二
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 F5東配送センターで、唐突にイラストがもらえる。2024年に対談があったのがきっかけだろうか。絵は描き下ろしても、キャラクターとして出演はしない、というあたりがシャイな伊藤先生らしい。このイラスト柄のスーツも手に入るが、呪力のせいかBTを避ける機能があるので、以降のステージで愛用している。

●白鯨
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 タールマンが貸してくれる本は「白鯨」。内容をドールマンが説明してくれるが、途中でコジプロに似ている、と唐突なメタ発言を始める。「白鯨」を引用していると言えば、このゲームよりも「メタルギアソリッドV」の方だろう。ニール戦も「メタルギア」シリーズを思わせるし、「デスストランディング2」を最後までプレイすれば、実質「メタルギア」シリーズの後継作と判明するようなことになるのかもしれない。
posted by Dr.K at 10:47| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム百鬼夜行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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