2025年09月06日

リンダリンダリンダ

 2005年の映画が、4Kリマスターで再上映。
 とある高校のガールズバンド。文化祭の最終日に演奏する予定だったが、メンバーが抜けてできなくなってしまう。たまたま見つけたブルーハーツに曲を変え、たまたま誘った韓国人留学生をボーカルに、即席のバンドで出演を決める。
 物語は文化祭の前日を起点とし、4日間、4人のメンバーに密着する。ドキュメンタリー、とまではいかないが、回想や説明的映像を一切入れず、不自然な盛り上がりもなく、淡々と進んで行く作りには謎のリアリティがある。恵(香椎由宇)の美少女ぶりにはたじろぐが、だからと言って撮り方を変えたりしないし、背景を説明することもない。ソン(ペ・ドゥナ)などは留学生なので、今までどんな高校生活を送って来たのか気になるが、それが描かれることもない。松山ケンイチもまだ売れていないのでひどい扱い(笑) 役者がちゃんとただの高校生になっていて、こういうのは本当に貴重である。
 映画館は、エアコンが効いておらず暑かった。ところが、クライマックスの豪雨のシーンで急に涼しくなった。たまたまだとは思うが、こんなところまでリアルにしなくても。
 リバイバル上映には珍しく、パンフレットが発行されている。現在の役者や監督に取材し、20年前を振り返るような内容だった。悪くはないが、当時の復刻となる内容も含んでほしかった。
 それにしても、2005年とは言え、3日間も文化祭を続ける高校なんて実在するのか。根本的な謎が残った。

役者の鮮度 10
ノスタルジー 8
後世への影響 8
個人的総合 7
posted by Dr.K at 23:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画一刀両断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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