「ゴーストワイヤー トーキョー」をプレイ。発売当時は、PS5がまだ普及しておらず、貴重な専用タイトルだったという記憶がある。ゲームはFPSの一種だが、銃を扱うわけではない。現代の陰陽師、という感じの主人公が、術を放って霊を祓っていく。
デザイン面でクールなゲームだ。リアルに再現された渋谷の街がまず素晴らしい。敵キャラクターも、スーツや学生服で表現された、現代の霊の解釈にセンスを感じる。
ところが、脇道のエピソードになると雰囲気は一転。河童、唐傘、一反木綿、と古典的な妖怪が次々に登場。ストーリーもどこかで聞いたようなものばかりで、まるで日本昔話だ。CGのリアルさに釣り合わない、なつかしくも牧歌的な展開に、変にリラックスさせられてしまった。本編のストーリーでは東京が滅亡しそうになっているというのに!
さらに、アップデートで加わった追加エピソードでは、現代的に解釈された花子さんが活躍。今度は学校の怪談である。このパートではホラー度も突出しており、苦戦したが面白かった。これもまたなつかしいと思う人は多かろう。
パブリッシャーはベセスダなので、当然海外での販売をメインに考えているはず。日本固有のなつかしさを押し出したこのゲームが、諸外国でどのような評価を得ているのか、気になるところだ。

