30周年のリバイバル上映第二弾。「シト新生」に続いて、映画館は大入り。そして大多数が公開当時に生まれていなかったような若者だ。時間帯のせいか、ポップコーンの購入率が高いが、そんなの食べながら観るような映画じゃないぞ、とツッコミたい気持ちをなんとか抑える。
今回は、緒方恵美のコメントから始まった。またもや28年越しの謝罪だったので苦笑い。
私は、「Air/まごころを、君に」は既に見ていた。多分2000年前後だったと思う。DVDが普及し始めたからだろう、中古屋で「エヴァ」のビデオテープが格安になっていたので思い切って買った。TV版が全話収録されているものだが、最終話に「Air/まごころを、君に」が追加されていた。私はそれを、自宅の14型ブラウン管テレビで観た。その後、友人に貸したら返ってこなかったので、観たのはそれ一回きりである。 そんな経緯であるから、劇場の大スクリーンで観る「旧劇」は、全く別物に感じられた。そして昔より面白く感じられた。ロボットアニメという枠を大きく逸脱し、わけのわからない方向へ進む展開は、当時多くのファンを戸惑わせたが、今見ると、斬新で唯一無二、貴重な試みであるように思うのだ。
こんな感想を言っていられるのも、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」のおかげ。きちんとした結末を見届けているので、何が起こっても落ち着いていられる。「気持ち悪い」で放り出された当時の観客とは違うのだ。
一方、今だから気になるのは実写パート。この劇場の場面は、どうやって撮られたのだろうか。おそらく、「シト新生」の会場だろうが、明らかにカメラを意識している観客がいるので、隠し撮りでもなさそうだ。うつっている人たちは、現在どうなっているのだろう。子供や孫に、「エヴァ」に出ていることを自慢していたりするのだろうか。現在だったら、コンプラ的に問題がありそうな映像の使い方だが、わざわざエキストラを使って撮ってしまったら雰囲気は出ないだろうなあ。
シンジは、ミサトにすべての「エヴァ」を消すよう言われる。まさかその実現に20数年、「シン・エヴァ」までかかるとは、スタッフでも予想できなかっただろう。
上映が終わり、会場は呆然となっていた。彼女と来ていた彼氏は、ひどい映画につきあわせてしまってごめん、と必死に謝っていた。当時の劇場の再現か? リバイバルでこんなことまで体験できて最高だ。
先鋭度 10
不可解度 10
不健全度 8
個人的総合 8

