2021年02月13日

アルファ・システム買収される


 こういうニュースなので、買収「した」側の会社名が主語になって大きく扱われるのは致し方ないが、ゲーマーが気になるのは断然「された」側の会社だ。
 アルファ・システムは、「俺の屍を越えてゆけ」「ガンパレード・マーチ」「式神の城」といった個性あるタイトルを手掛けてきた開発会社。当時は学生人気も高く、就職したいという教え子のために、企業情報を調べたら所在地が熊本で驚いたのを思い出す。最近名前を聞かないな、と思っていたらこんなことになっていたとは残念だ。モバイルゲームの会社とは相性が悪そうだが、「俺屍」に関しては、うまいことアレンジすればモバイルで行けそうな気もする。

 ところで、ここと紛らわしい名前なのがシステムソフト・アルファ―。「大戦略」シリーズで知られる会社で、開発部が福岡にある。こちらは、2020年1月に、日本一ソフトウェアに買収され、システムソフト・ベータに改称していた。
 九州のゲーム会社は、レベルファイブ、サイバーコネクトツー、ガンバリオンのいわゆる「福岡御三家」が有名だが、それ以外の無名な中小の開発会社は統合されていく傾向にあるのかもしれない。個性ある会社はこれからも残ってほしい。
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2020年12月27日

珍品堂が勧める2020年のTVドラマベスト3

 今年はコロナ禍で、テレビドラマのスケジュールが滅茶苦茶になりました。今はある程度落ち着いたように見えますが、大河ドラマが年内に終わらないなど、異常事態は続いています。そんな中、面白い番組を届けてくれる制作の方々には、頭が下がる思いです。

第3位 ルパンの娘
 シーズン2となる今回は、2話で華が出産し、3話でその子が小学生になるという、驚きの時間経過がありました。それなのに、登場人物が誰一人老けていないという適当さ。前シーズン以上にふざけ倒しており、好みの分かれるドラマになりましたが、私は好きです。お気に入りは、華(深田恭子)とマツ(どんぐり)が「君の名は。」のごとく入れ替わる挿話で、実に見事な怪演でした。

第2位 半沢直樹
 7年ぶりの続編は、バトルシーン(としか言いようがない)がますます演出過剰になっており、大和田(香川照之)が出る場面はほとんどギャグの域に達していました。先行きが不透明な今だからこそ、このような勧善懲悪が見たくなるのでしょうね。撮影が間に合わず、途中で穴埋めの座談会が放送されたのですが、それすらも面白いのはさすがです。

第1位 私の家政夫ナギサさん
 これはすごい。大森南朋がエプロン姿になり、優しくて気の利く家政婦をやっているだけで笑えます。ぶっちゃけると、大ヒットした「逃げるは恥だが役に立つ」を男女逆転したような話なのですが、こんな設定がドラマで通用するような時代が来たんだなあ、と感慨深いです。家事の出来ない営業ウーマン役の多部未華子が、大変キュートです。

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2020年10月11日

ドラマ「おカネの切れ目が恋のはじまり」最終回

 いや〜、こうなりましたか。スタッフの皆様、本当にお疲れ様です。

 このドラマ、数話を撮ったところで、メインキャストである三浦春馬が亡くなりました。まだ第1話が放送されていないタイミングでのことです。放送をとりやめる、代役を立てる、といった選択肢もあったと思うのですが、本作は回数を減らしつつもあえてそのまま放送することに踏み切りました。
 先週放送の第4話は、その最終回となります。私は、あらかじめ撮ってあった内容が終わったら、物語は途中ですがこれで終わります、とテロップが出るような打ち切りエンドを予想していました。ところが、実際は全く違うものが用意されていました。
 衝撃のキスから一夜明け、玲子(松岡茉優)が起きると、慶太(三浦春馬)がいません。どこかへふらっと出かけたのでしょう。玲子はなぜ倹約家になったのか、自分自身の問題に決着をつけるため、小旅行に出かけます。
 おそらく本来は、この旅に慶太が同行し、玲子を支えるという話だったのだと思います。代わりに同行したのは、なんとロボットの猿彦でした。玲子と慶太が勤めているのはおもちゃ会社であり、ペットロボットは製品の一つです。慶太は猿彦と名付けた一台を、大切にしていました。画面をにぎやかすマスコットに過ぎなかった猿彦が、慶太の代わりという大役を勤めます。
 また、各キャストが、ときに回想をはさみながら、慶太への想いを語る場面が作られていました。もちろんドラマ内の話です。しかし、それらが三浦春馬への言葉に聞こえるのは、おそらく意図的なものでしょう。純(北村匠海)は、玲子と付き合うことはできないと悟り、一人涙を流します。このシーンすらも、三浦を悼んでいるように見えてきて困ります。
 最後は、慶太が帰ってきたと思わせる主観映像で終わります。笑顔で迎える玲子を演じた松岡茉優の心境はどんなものか、想像するだにつらいものがあります。

 苦心の末、どうにか作られた最終回。このような場合、ソフト化は中止されることが多いのですが、ちゃんと発売されるようで意外です。キャストのコメントとか、どんなものが収録されるのかちょっと気になりますね。
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2020年08月11日

ファミ通の「ラブプラス EVERY」特集に可能性を見た

 先週のファミ通は、お盆前なので恒例の合併号。夏の4大特集の一つに、「ラブプラス EVERY」が採り上げられたので驚いた。

fami22008.jpg 「ラブプラス EVERY」は、人気シリーズを題材にしたスマホゲームとしてそれなりに期待されていたが、諸事情により1年もたずサービス終了。そんなタイミングで記事が出るのは、おそらく初めてではないか。
 思えば、ゲーム雑誌は長く苦境にある。ニュースの速さ、攻略の詳しさ、いずれもネットには敵わない。そんな中で、雑誌は何を載せて生き残っていけばよいのか。様々な企画が検討されたに違いない。
 「ラブプラス EVERY」の記事を見て、私は可能性を感じた。スマホゲームは、サービスが終わると、起動することすらできない。ヒットゲームであれば、画集など出版物も多いだろうが、この程度のゲームだとそれも望めない。終了を惜しむユーザーのために、メモリアル記事をまとめるのは非常に有効だ。数は限られていても、このファミ通を購入するというファンは確実に出る。

 結果次第で、今後もサービス終了タイトルの小特集が組まれるようになるかもしれないな。
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2020年07月12日

スケールダウンが奏功 「BG 身辺警護人」

 ドラマ「BG 身辺警護人」が健闘している。

 二年前のシリーズがこんな感想だったので、正直それほど期待していなかったのだが、今のところなかなかの面白さだ。
 続編を作るとき、多くの作品では、新キャラを加える・事件を大きくするなどして、スケールアップする傾向がある。ところが、「BG」は逆である。島崎(木村拓哉)は会社を飛び出し、個人で警備会社を始める。これにより、前作でテーマになっていた、民間VS警視庁という構図はなくなり、業界の問題を扱う作品ではなくなった。また、個人の会社なので、警護対象もVIPではない。事件は大幅にスケールダウンし、代わりに人情味が大きく前に出てきた。クライアントの人間性に迫る、刑事ものの如きストーリーになっている。
 この路線変更は、予算の都合もあるのかもしれない。しかし、大仰なテーマを掲げてすべるより、よほど良い。また、アクション主体では、いくらキムタクでも年齢的に限界がある。この路線なら、何年でも続けることが可能だろう。各話のクライアントに、演技派の俳優があてられており、今後も楽しみに観たいと思う。
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2020年04月13日

謎の会社が有名ゲームを作る

 有名シリーズの新作に、知名度の低い開発会社が起用されていると心配になりませんか? 最近そういうものが目立つので、ちょっと調べてみました。

 「RE:3」が出たところなのに、気が早いにもほどがあるわ! という飛ばし記事。
 カプコン社内のチームで開発され、予想外の大ヒットとなった「RE:2」でしたが、間を置かずにリリースされた「RE:3」は、外注で作られました。担当したのはM-Two。三並達也が設立した新会社とのことですが、バイオハザードシリーズの元プロデューサーですから、古巣に帰った感じもあります。
 三並達也と言えば、プラチナゲームズの創業者です。数年前に社長が変わり、何があったのかと思ったのですが、新しく起業していたのですね。社名は、三並と三上でM-Twoなのかもしれませんが、レトロゲームの移植で知られるM2(エムツー)と紛らわしいです。

 新作が出るのは喜ばしいですが、このタイトルだと、「ブレイブリーセカンド」はどうなるの?
 開発担当は、クレイテックワークス。設立してから2年経っていない新しい会社です。こんな無名の会社で大丈夫か、例えば「オクトパストラベラー」のアクワイアで良かったのでは、などと心配するファンもいるかもしれません。
 でもご安心ください。以前、「ブレイブリーデフォルト」を開発したシリコンスタジオは、ゲーム開発部門を閉めてしまいました。そのスタッフが設立したのがクレイテックワークスなのです。かつてのスタッフの多くが在籍していますので、作風は保たれることでしょう。

 「ニーア レプリカント」のバージョンアップ版がPS4で登場。「ニーア」10周年のイベントで発表されました。
 こちらの開発は、トイロジック。「ドラゴンクエストXI」等の実績のある会社ですが、「ニーア オートマタ」を成功させたプラチナゲームズじゃないんだ、と意外に思った人も多かったのでは。
 元の「ニーア レプリカント」を作ったキャビアは、AQインタラクティブに吸収され、AQインタラクティブはマーベラスAQLに吸収され、現在はマーベラスと名乗っています。いや〜ややこしい。そしてその間、「ニーア」のスタッフの多くはトイロジックへ移籍していたのですね。ですから、きちんと元のスタッフが関わっています。

 という訳で、いずれも開発を任されるだけの理由がある企業だとわかりました。完成を楽しみに待ちたいと思います。
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2020年03月28日

父親が殺人犯のドラマ2態

 今期のドラマは、「テセウスの船」と「知らなくていいコト」を観た。どういうわけか、両方とも父親に殺人の疑いがかかっているという物語で、偶然にもほどがある。

●テセウスの船
 田村心(竹内涼真)は、殺人犯の息子として苦難の人生を送ってきたが、妻の死をきっかけに事件の現場を訪れ、タイムスリップ。そこで出会った若き日の父、佐野文吾(鈴木亮平)は、正義感にあふれた警察官だった…
 はじめは、鈴木亮平の渾身の父親演技もあって、「流星ワゴン」みたいな感動ものになるのか、と思ったら全く違った。
 その実態は、真犯人探しで視聴者を釣りまくるあざといドラマ。毎週、怪しい奴が出ては消される展開で、親子のうろたえぶりが不憫であった。本当は善良なはずの村人に、ミスリードのため怪しい態度をさせまくる脚本が姑息。とはいえ、最終回のラスト10分まで真犯人を明かさない徹底ぶりは天晴で、視聴率的には大成功をおさめた。だが個人的には、「ギルティ」以来の肩透かしな結末だった。
 失意の視聴者たちを、わずか1分の登場で和ませたハライチ澤部の功績は大。

●知らなくていいコト
 真壁ケイト(吉高由里子)は、ゴシップ誌の記者。恋も仕事も順調だったが、母の死をきっかけに、自分の父親が殺人犯、乃十阿徹(小林薫)であることが判明する。
 検事になったり、Webデザイナーになったりと、お仕事ドラマに引っ張りだこの吉高。このドラマも軽いタッチのストーリーなんだろう、と思っていたら全然違う。
 ケイトは、次々に異なる事件を追うが、それらが自分の身の上につながってくる。不倫のゴシップを追ったときには、自らも尾高(柄本佑)と不倫の関係になりつつあったし、黙秘する殺人犯の取材では、乃十阿はどうだったのかと思いを巡らせる。そして、ケイトの素性が他誌に暴露されることで、追う側から追われる側に状況が反転。苦境の中、周囲の協力で、父の事件の真相をスクープする記事を書き上げる。予想外に重いタッチの本格派だ。
 最終回、尾高(柄本佑)との不倫の恋は結ばれず、記事も社長の圧力で載ることなく終わる。なんともビターな結末となった。タイトルが指す内容が変化するのもお見事。
 ところで、尾高の行動がイケメン過ぎたために、結果にがっかりした人が多いようだ。最終回直後から、ディスクを買うのやめます、発言が相次いでいるが、恋愛ドラマにしては社会派過ぎたということだろうか。
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2020年03月21日

私が「血と汗とピクセル 大ヒットゲーム開発者たちの激戦記」を買った理由

chitoaseto.jpg なんとも物騒な題をつけたものだ。「血と汗とピクセル」は、海外のゲーム開発を取材したノンフィクション。「アンチャーテッド4」や「ウィッチャー3」、「デスティニー」といったタイトルが取り上げられている。

 この本を買ったきっかけは、一本の記事だった。


 海外の方が企業はホワイト、というイメージがあったので驚いた。
 そして、なんだか非常になつかしい気持ちになった。なぜなら、かつて日本のゲーム会社もこんな感じだったからだ。決して褒められた働き方ではない。ただ、天才でもない開発者が〈すごいゲーム〉を生むためには、この方法しかなかったのかな、とは思う。私の上司が、若い企画屋が辞めていくことを〈自然淘汰〉と言ってはばからなかったのを思い出す。
 それからウン十年、日本の方が働き方改革が進み、いつのまにか立場が逆転したのかもしれない。

 さて、この記事で感心したのが、視点の公平性。
 こういう題材では、ライターの立場が重要だ。辞めたスタッフの視点に立てば、企業を糾弾するような内容になるし、企業側に立てば、過酷な開発を乗り越えた美談は、宣伝記事になってしまう。
 記事を担当したジェイソン・シュライアーは、そのどちらにもならず、双方への取材から冷静に状況を分析しようとする。なかなかできることではない。

 そのジェイソン・シュライアーの既刊が「血と汗とピクセル」だったというわけ。「アンチャーテッド4」の章を読むと、今回問題続出の「ラスト・オブ・アス パート2」もなんとかなるんじゃないか、と思えてくる。
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2020年03月12日

ファミ通の「十三機兵防衛圏」特集が尖ってる

 今週のファミ通は「十三機兵防衛圏」の特集である。そんなバカな。

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 そもそも記事になるタイミングが謎である。発売から3か月、中途半端に古いし、最近売れ始めたという訳でもなかろう。DLCや続編が発表されたりはしないし、アニメ化などの情報もない。
 しかし、特集の熱量は非常に高く、人気スマホゲームの〇周年記事のような、読者アンケート調査まで行われている。
 半分以上が、ゲームをクリアした人向けの内容というのも驚きだ。10万本をようやく超えた程度の売れ行きのゲームで、クリアしたユーザーがどれほどいるのだろう。浅く広くという印象のファミ通にしては、ターゲットが絞られ過ぎている。

 神谷社長による解説の徹底ぶりは、もはやファンブックの域。数少ないターゲットの一人として、私はとても楽しませてもらったが、新発売のゲームを差し置いてなぜ今この特集なのか、やっぱり謎としか言いようがない。
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2020年01月26日

期待のゲームが延期ラッシュ

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 どういうわけか、今月は大作ゲームの発売延期報告が相次ぎました。これを機会に、各社のお知らせ文を比較してみましょうか。

 「そのスケールや複雑さゆえ、必要となるゲームテストやバグ修正、作り込みの量も膨大です」
 末尾で、関係各所へのお詫びはしているものの、ユーザーに対しては、素晴らしいものを作るので待っていてくれ、というストロングスタイル。開発の大変さを短く簡潔に説明した文言にも賢さと潔さを感じます。まあ、「ウィッチャー」の開発会社ですから信用されてますよね。

 「発売日の変更により、開発チームの過度な負荷を軽減しながら、すべての部分を納得のいく水準までに仕上げることができると判断したためです」
 ノーティードッグ社は、素晴らしいゲームを作る反面、従業員に過酷な労働を強いているとして、近年批判を浴びていました。海外の企業には珍しいですね。そこで、今回の延期に際しても、従業員への配慮をアピールする文面になってます。

 「我々自身もアベンジャーズをはじめとするキャラクターの大ファンであり、本作に携われることを誇りに思っています」
 アベンジャーズを題材にしたオープンワールド(?)となる本作。スタッフの原作愛をあらためて表明し、ユーザーとの一体感を演出する巧みな文面と言えます。

 「最高のかたちで皆様のお手元にお届けするため」
 こういう具体性のないかっこいい言い方、もうやめませんか。FF15の「極上クオリティ」で凝りておくべきだと思います。延期への反応が「やっぱりな」で占められているのも哀愁を誘います。一ヵ月の猶予で、どれほどのものができるかお手並み拝見です。

 画像は、この記事に最もふさわしい「のびのびBOY」でした。
posted by Dr.K at 17:48| Comment(0) | 馬鹿は黙ってろ! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする