2019年01月14日

「どろろ」第一話 醍醐の巻

 「どろろ」がアニメになって放映開始。数ある手塚作品の中でも最高傑作、しかも50年ぶり(!)二度目のアニメ化とあっては見逃すわけにいかない。ところが、東京以外では、BSやネット配信でないと見られない。全国放送でないのがまず気に入らない。

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 オープニングは女王蜂、エンディングはamazarashiと、アートを気取った演出が鼻につく。「どろろ」は下層の者が這い上がる物語なので、泥臭い、ダサいくらいの作りの方がふさわしい。しかしながら、内容は予想外に原作に忠実、文句のつけようがない。どろろ役の鈴木梨央の声も素晴らしい。
 うまいなと思ったのが、原作ではまだ登場しない琵琶法師や多宝丸がすでに顔見せしていることで、連載マンガゆえの唐突な新キャラ追加を避け、背景を丁寧に掘り下げることが出来る。また、放送期間の都合か、鬼神が12体に減らされているが、どんなアレンジが加えられるのか楽しみである。

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 なお、第一話の途中で、妙に画風の違うのら犬が出た。これは、50年前のアニメで登場したノタだ。ノタはその後、どろろのマスコットとしてレギュラーになるが、この犬はどうだろうか。
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2018年12月25日

珍品堂が勧める2018年のコミックベスト3

 私は田中圭一のファンなのですが、マイナーすぎて過去作の入手が難しいのが困りもの。ところが、昨年の「うつヌケ」のヒットで、絶版だった「サラリーマン田中K一がゆく!」「マンガ家田中K一がゆく!」の新装版が登場。ようやくこれらを読むことができました。なお、今年の作品ではないのでランキングからは除いています。

第3位 アサイ「木根さんの1人でキネマ」
 こんなに続くとは、作者も予想していなかったのではないでしょうか。脇役のレギュラー化や新キャラの追加で長期化対策を講じていますが、果たしてどこまでもつか? 次巻では「ボヘミアン・ラプソディ」あたりいかがでしょう。

第2位 木城ゆきと「銃夢 火星戦記」
 ムスター編は面白かった! ガリィの出自も明かされ、これからどうなるのか楽しみです。一方、映画化に合わせて、無印「銃夢」が何度目かの新装版を出していますが、同じものを何回も出版されてもどうかと思います。

singeki26.jpg第1位 諌山創「進撃の巨人」
 今年は25〜27巻の3冊をリリース。予想外の内容で面白い。しかし、壁外での戦いを描いた後、そこに至る顛末に遡る内容になっており、非常に話が入り組んできています。最終的な決着が近づいている雰囲気なのに、なかなか先に進まなくてもどかしい。アニメ化の際にはかなり整理が必要でしょうね。
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2018年12月04日

「ばるぼら」の実写映画化は期待大


 手塚治虫の「ばるぼら」が実写映画になる、と突然のアナウンス。

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 好きなマンガだけに、不安も大きい。おそるおそる情報を見ると、キャスティングがなかなか良く、期待が高まった。
 小説家の美倉を演じるのは稲垣吾郎。破滅型の主人公をどう表現するか見もの。
 ヒロインのばるぼらは二階堂ふみ。これはもうばっちり。予告では一人称がちゃんと「オレ」で、嬉しくなる。
 ビジュアリストを自称する手塚眞が、初めて父の作品を監督するというのも注目点。(アニメでは、「ブラック・ジャック」を監督したが)
 これは来年の公開が楽しみだ。

 最後におまけ。他の出演者の中に、渡辺えりの名があった。ピンと来たね。右図、ムネーモシュネーの役に違いない。
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2018年11月22日

「銃夢 火星戦記」6巻

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 ムスター編、完結。
 このグロさと狂気こそが木城ゆきとの真骨頂。一方で、巨大メカ、オデオンバッハのオモチャのようないい加減さは、この漫画家が何に力を入れたいのかを如実に語っている。
 「アリータ」の予告編は作りこまれていて見事だが、「銃夢」の映画化としてはスタイリッシュでお行儀が良すぎるのだ。映画のみを観た者は、後で原作を読んでその恐ろしさにうち震えるがよい、フハハハハハ

 さて、今回驚いたのが、表紙にもなっているガンマンの活躍。前の巻で、あまりにもかっこよく見栄をきっていたので、「その後の行方は不明である」というパターンかと思っていたのだが、この巻でちゃんとバトルが描かれていて意外だった。道を違えたゴロツキ達、わずか2ページの回想に万感がこもる。
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2018年11月17日

伴俊男「手塚治虫物語1 オサムシ登場」

tezukamonog.jpg 11月3日は手塚治虫の誕生日。平成最後となる今年は、手塚の生誕90年となる。

 だからというわけでもないが、「手塚治虫物語」を購入した。長年アシスタントをつとめた伴俊男が、手塚の一生をマンガ形式で振り返った作品だ。手塚が亡くなったその年に連載開始され、92年には大判の単行本として出版された。そして94年に文庫版が出ている。私は大学院で手塚治虫を研究しており、この文庫が良い資料になったことを覚えている。
 さて、今回買ったハードカバー版は、2009年に金の星社から出た復刻版なのだが、久しぶりに読んだら一つひっかかる記述にぶつかった。

 それは手塚の小学生時代のエピソードである。自分で描いたマンガをクラスで回覧していたことがばれて、叱られるかと思いきや、担任の先生が理解のある人で、これからもマンガを描き続けるよう励まされたというものだ。その先生の名は、乾秀雄である
 ところが、「手塚治虫物語」の中では、先生の名が「稲井」となっている。他の漫画家などは実名で出ているので、なんとも不自然である。また、何度も出版されている本なので、単なる誤りではないはずだ。
 乾先生は謙虚な方なので、本名での出演を固辞されたのかもしれない。
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2018年10月20日

「進撃の巨人」49 奪還作戦の夜

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 お使いのレコーダーは故障ではありません。

 作戦決行前夜、前祝いとして(?)貴重な肉がふるまわれ、エレンたちは久々になつかしいバカ騒ぎをする。翌朝、エルヴィンの号令一下、調査兵団が出陣。そこでエンドロール。こりゃあ次から盛り上がりそうだ。
 ところが、歌の途中で画面と音が乱れ、いきなり凄絶なシーンへ。どうやら先のストーリーの断片だ。リアルタイムで観た人は真夜中にびっくり、録画組の私は機械が壊れたかと思ってびっくり。
 そしてとどめに、次回は4月放送とのこと。分割2クールでもいいけど、事前の予告なしはずるいわ。こんなん待ちきれん。気になってマンガを買う人が続出しそうだ。
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2018年10月13日

「進撃の巨人」48 傍観者

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 あっという間に1クール終了。ここまであまり記事にしなかったのは、よく出来ていてほとんど言うことがないせい。

 動く映像になってキモさが突出したロッド・レイスの巨人を倒し、ヒストリアが女王に即位すると物語は一休み。前回はケニーによる回想、そして今回はキースの昔語りとなった。謎が明かされる静かな展開が続くが、面白さは全く損なわれず、むしろ味がある。
 「進撃の巨人」は、若き英雄によるアクションだけが見どころではない。脇を固めるオッサンたちのドラマが素晴らしいと実感した。次回以降も大いに期待する。

 NHKでの放映なので、CMがない。物語に集中できて良いのだが、民放なら当然入ったであろう、DVDや主題歌CDなど関連商品の宣伝がないのは、ちょっと寂しくもある。
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2018年08月14日

アサイ「木根さんの1人でキネマ」5巻

kinesan5.jpg カバーをめくると、映画タイトルがぎっしり! ページが足りなかったからってこんなことするかね。

 5巻では、新キャラとしてレンタルビデオ店主の理沙が登場。木根さんより上の世代の映画マニアだ。一方、会社では工藤ちゃんが若き映画マニアとして存在感を増してきている。
 理沙→木根→工藤、と3代にわたる継承のドラマが始まるのだろうか。この3人により、新旧のあらゆる映画を扱うことが可能となり、さらなる長期連載へ準備は盤石である(笑)

 さて、この巻は何といっても「バーフバリ」。話題になった作品なので、扱われる可能性は高いと思っていたが、まさか2回にわたってネタにされるとは。
 私も「バーフバリ」は大好きであり、「伝説誕生」との連続上映を観るために奔走したので、この回の木根さんの行動は他人事とは思えない。そして、過去回を強引に伏線にする佐藤の「インドで観た」発言には爆笑。
 なお、「バーフバリ」は、6月に「完全版」が公開されている。私が観に行こうと思ったその日、大阪北部地震が起こり、近隣の映画館がすべて休業。どうにも巡り合わせが悪い。日を改めて観たが、内容は言うまでもなく最高であった。

 このぶんだと、次巻くらいで「カメラを止めるな!」が出そうだが、果たしてその扱い方やいかに。
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2018年08月01日

「進撃の巨人」39 痛み

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 待望のアニメ3期は、始まるやいなや原作比300%のアクション盛り盛り。リヴァイのファンはもれなく昇天した。

 壁外の巨人をめぐる物語はいったん背後に引っ込み、ここからしばらく、王国の秘密をめぐる憲兵団との戦いとなる。策謀が入り乱れる物語は、獰猛な巨人を狩っていたここまでとはトーンが変わり、原作でも賛否があった部分だ。
 ところが、アニメでは巧みにエピソードを削って、非常にテンポがよくなっている。このへん、こんなに面白かったか? と思うことが多かった。削られた部分についても、順番を変えて後で出てくる可能性もあり、油断はできない。

 局がNHKに変わったせいか、感動系の名作アニメみたいな演出になったオープニングは違和感がある。しかし、第2話となる今回、エンディングがお馴染みのLinked Horizonだと判明。妙な安心感が漂った。
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2018年06月23日

ジブリの大博覧会

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 兵庫県立美術館で開催中の「ジブリの大博覧会展」も、残すところあと1週間。先日、珍しく平日が休みとなったため、行ってきました。土日でなければ空いているだろう、という予測を裏切って、入場券売り場から長蛇の列です。やはりジブリの人気は、ケタが違いますね。赤ちゃん連れからお年寄りまで、あらゆる年齢層の人が来ています。さらに、どこかの学校が団体で見学に来ていて大賑わい。国民的アニメとはこういうことか、と実感しました。
 展示内容は、宮崎駿の仕事は他で知っているでしょうということなのか、ポスターやコピーなど宣伝面が中心となるユニークな視点。特に、鈴木プロデューサーと糸井重里のやりとりが書面で残っており、面白かったです。また、後半は航空機にスポットをあてた展示となっており、タイガーモス号の模型は雰囲気が良かったです。
 出口のグッズショップでは、案の定トトロやジジのアイテムが飛ぶように売れていましたが、個人的に気になったのがネタ系のシャツ。「ここで働かせてください」Tシャツは、就活のお供にいかがでしょうかね。
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