2018年08月14日

アサイ「木根さんの1人でキネマ」5巻

kinesan5.jpg カバーをめくると、映画タイトルがぎっしり! ページが足りなかったからってこんなことするかね。

 5巻では、新キャラとしてレンタルビデオ店主の理沙が登場。木根さんより上の世代の映画マニアだ。一方、会社では工藤ちゃんが若き映画マニアとして存在感を増してきている。
 理沙→木根→工藤、と3代にわたる継承のドラマが始まるのだろうか。この3人により、新旧のあらゆる映画を扱うことが可能となり、さらなる長期連載へ準備は盤石である(笑)

 さて、この巻は何といっても「バーフバリ」。話題になった作品なので、扱われる可能性は高いと思っていたが、まさか2回にわたってネタにされるとは。
 私も「バーフバリ」は大好きであり、「伝説誕生」との連続上映を観るために奔走したので、この回の木根さんの行動は他人事とは思えない。そして、過去回を強引に伏線にする佐藤の「インドで観た」発言には爆笑。
 なお、「バーフバリ」は、6月に「完全版」が公開されている。私が観に行こうと思ったその日、大阪北部地震が起こり、近隣の映画館がすべて休業。どうにも巡り合わせが悪い。日を改めて観たが、内容は言うまでもなく最高であった。

 このぶんだと、次巻くらいで「カメラを止めるな!」が出そうだが、果たしてその扱い方やいかに。
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2018年08月01日

「進撃の巨人」39 痛み

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 待望のアニメ3期は、始まるやいなや原作比300%のアクション盛り盛り。リヴァイのファンはもれなく昇天した。

 壁外の巨人をめぐる物語はいったん背後に引っ込み、ここからしばらく、王国の秘密をめぐる憲兵団との戦いとなる。策謀が入り乱れる物語は、獰猛な巨人を狩っていたここまでとはトーンが変わり、原作でも賛否があった部分だ。
 ところが、アニメでは巧みにエピソードを削って、非常にテンポがよくなっている。このへん、こんなに面白かったか? と思うことが多かった。削られた部分についても、順番を変えて後で出てくる可能性もあり、油断はできない。

 局がNHKに変わったせいか、感動系の名作アニメみたいな演出になったオープニングは違和感がある。しかし、第2話となる今回、エンディングがお馴染みのLinked Horizonだと判明。妙な安心感が漂った。
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2018年06月23日

ジブリの大博覧会

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 兵庫県立美術館で開催中の「ジブリの大博覧会展」も、残すところあと1週間。先日、珍しく平日が休みとなったため、行ってきました。土日でなければ空いているだろう、という予測を裏切って、入場券売り場から長蛇の列です。やはりジブリの人気は、ケタが違いますね。赤ちゃん連れからお年寄りまで、あらゆる年齢層の人が来ています。さらに、どこかの学校が団体で見学に来ていて大賑わい。国民的アニメとはこういうことか、と実感しました。
 展示内容は、宮崎駿の仕事は他で知っているでしょうということなのか、ポスターやコピーなど宣伝面が中心となるユニークな視点。特に、鈴木プロデューサーと糸井重里のやりとりが書面で残っており、面白かったです。また、後半は航空機にスポットをあてた展示となっており、タイガーモス号の模型は雰囲気が良かったです。
 出口のグッズショップでは、案の定トトロやジジのアイテムが飛ぶように売れていましたが、個人的に気になったのがネタ系のシャツ。「ここで働かせてください」Tシャツは、就活のお供にいかがでしょうかね。
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2018年04月30日

諌山創「進撃の巨人」25巻

singeki25.jpg 調査兵団の諸君、お帰りなさい。

 決戦の舞台はまさかの壁外。満を持しての巨人の登場で大盛り上がりだ。
 数年の間に、ミカサもサシャもすっかり大人びており、連載が中断していた作品でもあるまいに、大きなブランクを感じさせる。公開を延期した挙句、キャラデザを一新して話題になった「ヱヴァQ」を思い出す。

 壁外にも大義があり、守るべき一般の人々がいる。その事情を知った上で、エレンは自ら手を汚した。少年マンガではあまり見ない主人公の決断は、どのような結果をもたらすのか。今後の展開に目が離せない。
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2018年03月24日

新海誠展に行くべき3つの理由

 大阪では、阪急うめだ本店にて4月2日まで開催。

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1、図録が素晴らしい
 展覧会にはつきものの図録。見ての通り、版型が特殊である。中を開くとわかるが、映画の画面の比率に合わせてあるのだ。紙面いっぱいに広がる絵は見ごたえたっぷり。
 新海誠のこれまでの作品が網羅されており、記事も充実しているので、ファンには必携の一冊となろう。

2、注目すべき展示物
 ロケ写真と作中の背景とを比較した展示がある。写真からのトレースなんて、と低く見られることもある新海の背景だが、そんな安易なものではない。「秒速5センチメートル」で特に感じたのだが、ロケ写真は本当に平凡な風景。それがあのような美しい景色になるのは驚異的だ。
 「秒速」と言えば、手紙の展示にも注目。「桜花抄」でやりとりされる手紙の実物が置いてある。展示会のために作られたのではなく、作画の素材として使われたものだ。実写映画でもないのに実物があるというのは、なんとも不思議。ストーリーのカギを握る小道具でもあり、感慨深いものがあった。

3、スペシャルムービーは必見
 最後のコーナーは暗幕で覆われている。ムービーが上映されているミニシアターだ。
 内容は、新海誠全作品を編集したPVで、映像だけでなくセリフまでもが見事にシンクロした素晴らしいもの。新海誠が、限られたテーマにこだわってアニメを作り続けてきた足跡が一瞬にまとまる
 どこかに収録される機会はないだろうか。もう一度見たい。
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2018年03月02日

永野護「ファイブスター物語」14巻

fss14.jpg 大荒れの前回と異なり、至って順当にエピソードを消化。

 でもやっぱり変なマンガだ。各国の騎士が戦場に集い、どんな戦闘が繰り広げられるかと思いきや、ほとんど見せ場がない。
 オペレーターであり、スーパーコンピューターでもあるファティマが、情報戦を制するために、激しいハッキング合戦を繰り広げる。このあたりは、現実のネット社会が反映したのかな、と思う。
 最強兵器と恐れられるメカは、ほとんど棒立ちでアクションに乏しく、操縦技術に長けているはずの騎士は、ほとんどが傍観者と化す。メカの名、騎士の名が飛び交い、戦わずして互いに退いていく。つまらん。

 思い出すのは、古臭い時代劇。水戸黄門では、悪役は必ず印籠にひれ伏す。遠山の金さんでは、桜吹雪にひれ伏す。「ファイブスター物語」では、そのお約束が、メカの威容や騎士の名に置き換わっただけなのだ。永野護は、メカや騎士を出したいが、それを活躍させる気力は残っていないのかもしれない。

 まあ、久しぶりに続編を描いても、記念刊行物の一部にしかならず、ファンからも喜ばれない松本零士よりはマシか。
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2017年12月28日

「クジラの子らは砂上に歌う」第十二節

 帝国では、オルカが新たな戦艦を得て野望への道を踏み出す。一方、「舵」を得た泥クジラは、新たな地へと旅立った。

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 最終回だが、第一部完、という程度。原作が終わっていないので仕方ないところはあるが、それにしてもきりが悪すぎる。残り3話になってからばたばたと種明かしをして、新展開に持ち込む構成は、慌ただしくて連載打ち切りみたいだ。いっそのこと、帝国側のエピソードはばっさり省いて、スキロス陥落までで終わっておいた方がまとまりが良かったんじゃないか。
 魅力ある舞台は、外の世界を見せることなく終わり、多彩なキャラは、ようやく個性が浸透したところで終わる。不完全燃焼でもったいない。エンドロール後、二期放送決定、のアナウンスに期待したがそれもない。マンガを読めば続きを知ることはできるが、若干のアニメオリジナル改変があり、どうなるのかはやはり不明なままだ。続編の制作を真剣に検討してほしい。このまま砂に埋もれてしまうのはあまりに惜しい。
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2017年12月25日

珍品堂が勧める2017年のコミックベスト3

 では恒例の今年の振り返りです。何といっても良かったのが、「この世界の片隅に」のファンブック、「ありがとう、うちを見つけてくれて」です。この本なぜかレーベルがアクションコミックスなんですよね。マンガじゃないのでランキングには入れませんが。

第3位 木城ゆきと「銃夢 火星戦記」
 旧作とつながねばならず、ぎくしゃくしていた印象の序盤と異なり、最近はオリジナルの展開をのびのびと描いている感じがするんですよね。悪役への愛があふれているのも、木城先生が絶好調の証で期待大。ハリウッド版映画には不安しかないですが(笑)

第2位 諌山創「進撃の巨人」
 壁外の世界が明らかになり、新作が始まったかのような転換と驚きがありました。大ヒット作品で、このような思い切ったことはなかなかできません。まだまだ続くのか急に終わるのか、それすら予想できない凄味があります。

pentohasi.jpg第1位 田中圭一「ペンと箸」
 今年は「うつヌケ」のヒットで、一躍知名度の高まった田中圭一ですが、私としては断然「ペンと箸」の方を推します。面白いだけでなく、長年培ってきた画風再現の技が発揮されてますからね。連載中の「若ゲのいたり」の単行本化も待ってます!
posted by Dr.K at 11:30| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月16日

諌山創「進撃の巨人」24巻

singeki24.jpg いいところで終わりやがって畜生め、次巻が待ち遠しくて困るじゃないか!

 壁外では、次世代の戦士たちが育ちつつあり、ライナーもすっかり老け込んで見える。近づく決戦を前に、ライナーはこれまでを省みる。その回想シーンがこの巻の中心だ。ここまでのストーリーをライナーの視点で振り返る内容になっており、当初謎だった部分を補完する役目もあるのだが、なんというか非常に切ない。エレンの不在もあり、ライナーが副主人公に格上げされた感じだ。
 エレンとライナーが対決することでクライマックスとなるのか、それとも二人が共闘してさらなる巨悪に立ち向かうのか、今後が楽しみになってくる。ところでアニはどうした。
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2017年12月02日

「クジラの子らは砂上に歌う」第八節

 スキロスの警備が薄いのは罠だった。チャクロたち潜入メンバーは、ヌースの間で待ち構えていた敵に壊滅的な打撃を受ける。一方、泥クジラでは、スキロスの兵によって民が次々に殺されていた。

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 敵のお偉方が登場して、真相に触れそうな話題がちらほら。しかし、チャクロが主役でありながら無力で、頼りのオウニも捕まってしまい、本筋があまり進まない。
 今回は何といってもリョダリ。性格の理由がついに明らかになる。他の子供のように、ヌースに感情を食べてもらえず、異常な子として疎まれて育った。(ヌースの感情が)逆流した、という言葉も聞こえ、何か今後の展開のカギになるかもしれない。
 シュアンとの戦いに敗れたリョダリは、その場を逃げる。止めを刺そうとするシュアンをオウニが制止する。リョダリの過去を見てしまったオウニの、慈悲深い判断だったはずだが、結果として、リョダリは泥クジラの子供たちによってもっと惨い最期を遂げることになる。
 リョダリは、感情のない敵兵の中にあって、一人だけエキセントリックな行動をとり、見た目も派手だ。こういうキャラは、何度も主人公の前に立ちふさがり、因縁を深めていくことが多い。ところが今回、あっさり退場してしまったので驚いた。再登場の可能性はあるだろうか。過去の物語で言えば、海に落ちた人物は、実は生きていた、となることが珍しくない。果たして砂の海に没した彼はどうなのか。
posted by Dr.K at 20:37| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする