今年は、昨年までと比べると極端なアクセス増となる記事が少なく、特に後半はのんびりマイペースに運営した感じがあります。面白いものを賞賛しても来客が増えない、というのはネットのいかんところですね! 毒舌を期待した皆様、残念でした。
それでは、恒例の人気記事紹介です。
●〈ゲームリパブリックが経営不振〉の情報にもやもやする(1/15)
今年最多アクセスとなったのはこの記事。新作が発売されるタイミングなのに、Webが更新されず、社長の岡本吉起も表に出なくなった、ということで話題になりました。
その後、会社は活動を停止し、スタッフは転職したり起業したりして、散っていることがわかりました。ここに就職した学生が何人かおり、心配していたのですが、先日転職できたとの連絡があり、ようやく安心しました。
●アドベンチャーゲームの歴史を振り返る
その4(2/12) その5(2/14) その6(2/17) その7(2/19)
昨年度の人気記事が未完だったので、けりをつけました。「かまいたちの夜」なんかは、つい先日、vitaで出ましたよね。なんと、「MYST」の3DS版も出るのだとか。アドベンチャーゲームはしぶとく生き続けます。
●俺の妹がこんなに可愛いわけがない 「NieR Replicant」
その1(4/2) その2(4/3) その3(4/11) その4(4/21) その5(5/1)
当ブログでゲームをとりあげる場合、気になった部分をちょこっと書いて終わり、ということが多いのですが、最終エンディングまでやり通す異例の記事となりました。それくらいインパクトがあったということです。ヨコオさんのブログでの紹介もあり、多数の方に読んでいただきました。
●E3 2011の私的感想(6/12)
vitaは先頃ついに発売になりましたが、WiiUの方は全然続報がありませんね…。
●「ロックマンDASH3」開発中止、どんな判断だ(7/20)
この直後、3DSは値下げされ、年末にはマリオ・マリカー・モンハンも登場。今や3DSは絶好調です。カプコン内部でも、開発再開の機運が高まっているのではないでしょうか。
来年もマイペースに更新していきますので、よろしくお願いします。それでは皆様、良いお年を!
2011年12月31日
2011年のブログ
2011年07月20日
2011年06月12日
E3 2011の私的感想
●PSvita
順当に進化したPSP、という感じ。価格も予想より安かった。
心配な点は、海外で売れるのかということと、下位互換がないのでソフトの少ない期間をいかにしのぐのかということ。そして何より、wifiとか3Gとか言われても、一般人には何がどういいのかわからんという技術面のアピールのまずさ。
ソフトでは断然、
をプッシュ。ヴァニラウェアがついにHD画質に挑戦した、記念碑的な一本。いまどき2Dベルトフロアアクションとか、もうたまらんね。PS3でも遊べるとは、ありがてえありがてえ。
●WiiU
Wiiの後継機というポジションでありながら、こんなに違うものを作ってくるとは、やはりただ者ではない。既成概念に縛られた頭には、新しいコントローラーが使いにくそう、などと思ってしまうが…
そこはDSのときもWiiのときも、新しい操作を浸透させた実績のある任天堂。やはり今回も抜かりはなかった。新たな遊びの可能性でわくわくさせてくれる。
毎度の事ながら、内輪の争いなど興味がない、というストロングスタイルのプレゼンには感服する。HD画質となり、ようやくPS3に並ぶ映像が実現したというのに、そのことには全く触れない。テレビ番組とのチャンネル争い、という据置型ゲーム機始まって以来の問題に決着を付け、iPadでは出来なかった大画面との連携で遊ばせる。他のエンターテインメントと競争して勝つのではなく、新しいスタイルを作ってしまえばいい、というアイデア至上の戦略。果たして使いこなせるかどうか、ゲーム開発者にとって、挑戦状とも言える刺激的なハードがまた登場した。
2011年04月02日
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 「NieR Replicant」その1
「ニーア レプリカント」は、スクウェア・エニックス販売のアクションRPG。PS2時代の怪作、「ドラッグ オン ドラグーン」のスタッフによる新作ということで話題になった。
のっけから、陰のある雰囲気に圧倒される。とは言うもののビジュアルは至って普通。光や水面、鎧などにシェーダーの恩恵らしきものが出ているものの、PS3のゲームとしてさほど突出したものではない。それなのに空気感がすごいのは、憂いを帯びたボーカル曲がほとんど常にかかっているから。さすが、海外でサントラ・オブ・ザ・イヤーを受賞するだけのことはある。
このゲーム、RPGなのに冒険しないのも面白い。多くのRPGでは、旅を続けるうちに世界の果てのような所へ達してしまう。しかし、ニーアの目的は、病気の妹を治すこと。この妹、ヨナがあまりにもかわいいためか、ニーアはどこへ出かけても必ず村へ帰ってくる。自分の家を中心に、目的地が放射状に配置されている感じの世界地図になっているのだ。村人から依頼されるサブストーリーの数が多いこともあり、プレイ感覚はむしろオープンワールドのゲームに近い。
物語の中盤で、よくある話だが、村が魔物に襲われ破壊される。そして、これまたよくある話だが、妹が魔物にさらわれる。それでも、ニーアは決して村を去ることはない。かつてゲームの主人公で、ここまで自分の村を愛し抜いた者がいただろうか。
2011年02月12日
アドベンチャーゲームの歴史を振り返る その4
実は現在、学生に〈アドベンチャーゲーム〉と言っても「?」という反応になることが多い。〈ノベルゲーム〉と言うとようやく伝わる。今回はその〈ノベルゲーム〉の発祥を語る。
●サウンドノベル登場
「弟切草」(92)チュンソフト
「ドラゴンクエスト」などで開発を担当していたチュンソフトが、スーパーファミコンでは自社ブランドでの販売に乗り出す。その第一弾が新ジャンル〈サウンドノベル〉を自称する「弟切草」だった。
個人的には、パッとしない印象だったことを覚えている。スーパーファミコンでは、ハデなアクションゲーム、豪華なRPGがたくさん出ており、今さら文字を追うゲームなんて、古くさくて地味だと思ったのだ。
しかし、このゲームは売れた。そして本当に画期的だった。
それまでのアドベンチャーゲームは、選択肢があるとは言っても、その目的は結局は正解ルートを探すこと。謎を解き、一回きり楽しむ前提のゲームだったのだ。
ところが「弟切草」は、正解を探すよりも、過程のストーリーの変化を楽しむ、マルチストーリー、マルチエンディングのゲームだった。周回プレイが前提のゲームになったのだ。プレイヤーは、分岐条件を攻略し、それまでのゲームにはない大胆なストーリーの変化を楽しんだ。
「かまいたちの夜」(94)チュンソフト
サウンドノベル2作目の「かまいたちの夜」では、この楽しみがより練られた形で実現する。
本来ならグッドエンドとなるはずの、事件解決ルートでは、ストーリーが短く、あっさり終わる。ところが、犯人が分からないバッドエンドルートの方が、はるかにストーリーが長く、分岐も作り込まれていて印象に残るのである。そして、周回プレイで出現する予想外の新シナリオ。
新ジャンルの楽しみ方をレクチャーするかのような、見事な一本だった。
サウンドノベルは、静止画と文のみという、技術的には開発が容易な内容であるために、チュンソフトの成功を受けて、他社からも多数の便乗ゲームが生まれた。しかしながら、その多くが、このジャンルの面白さを生かせない凡作に終わった。
ところが、PCゲームの某社が、「このシステムはエロゲでいけるんじゃね?」と思ったせいで、ジャンルは意外な方向に広がり始める。
続く
2011年01月15日
〈ゲームリパブリックが経営不振〉の情報にもやもやする
ガジェット通信:ゲームリパブリックが経営不振で音信不通 元スタッフ「プラットフォームが駄目だった」
「魔神と失われた王国」も発売間際だというのに、こんな縁起でもない話があるか。というわけで、詳しい情報を求めてウェブ上を探したが、すっかり徒労に終わった。
2ちゃんねるの関連スレを見ても、相変わらず不毛なハード論争がやかましくてうんざり。収穫は「とんねるずの生ダラ」の岡本さん登場回が見られたことくらいか。
そして、そもそも元々のガジェット通信の記事がよろしくないことに気が付いた。
〈音信不通〉とあるが、あくまで社長日記や公式サイトの更新が停止しているだけのこと。新聞社の情報ブログであれば、電話して聞いてみる、くらいのことをするべきではなかろうか。
元スタッフの発言も中身がなく、全くひどい。この程度だったら、ウェブや雑誌で岡本さんを見ているだけの俺でも答えられる。
昨秋の段階で行われていたはずのリストラのことが、なぜ今頃この程度の記事として表に出てくるのか、タイミング的な点でも疑問が多い。
「うちはまだ仕事をしています!」と健在をアピールしてもらいたいものだが、何しろ何もわからないのでもやもやするわ。