2017年11月23日

「スーパーマリオ オデッセイ」をゆる〜く楽しむ その3

 さくっとピーチ姫を救出し、エンドロールを見た。
 終盤のボスはさすがに手ごわかったが、2〜3回ミスすると、どこからともなく体力倍加アイテムを売りに来てくれる。絶対にあきらめさせないという気迫のこもったゆるさである。

 さ〜て、クリア後は何をしよう。かなり取り逃しているパワームーンを回収すればいいのかな、と思っていたら…

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 なんと、各ステージで月の石が解放され、パワームーンが大幅に追加されたのである。この中には、ゆるくない高難度ミッションも多数あると予想される。全然クリアじゃない、むしろここからが本番と言わんばかりだ。
 クリア後の拠点となるキノコ王国では、実績の達成度をチェックできるほか、高難度に再調整されたボス戦を楽しむこともできる。いつもの、ゆるくないマリオが完全に復活していた。エンドロールを中間地点に引っ張ってくることで、短く簡単になったように偽装するとは、なんという策士であろうか。「今度のマリオは簡単で短い」などという発売当時の言説に騙されてはいけない。歯ごたえもボリュームも満点で、ゆる〜くなど楽しんではいられない。
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2017年11月22日

「クジラの子らは砂上に歌う」第七節

 ついに攻めてきたスキロスの兵士たち。泥クジラの住民は、選抜メンバーをスキロスに乗りこませ、その中枢であるヌースを攻撃して状況を打開しようとする。

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 物語も中盤、世界観もかなり明かされてきたものの、相変わらず謎が多い。
 交戦開始の前、突然エマが歌い踊り始める。彼女の存在は謎に包まれているが、今回の行動で、神か精霊か巫女か、神的な役割が想像できた。これがゲームだったら、泥クジラ側に一時的なステータスアップでもありそうだが、残念ながらそういう効果はない。もしかすると、スキロスのヌースと霊的なコミュニケーションをとっていたのかもしれない。
 一方、敵側のリョダリも謎多き人物だ。他の作品を見れば、悪役で彼のように殺戮を楽しむ異常者はそれほど珍しくない。しかし、冷静で穏やかな人物がほとんどのこの作品の中では、彼の存在感は突出している。何より、ヌースに感情を明け渡しているはずの帝国軍の中で、なぜ一人だけエキセントリックな性格を保っていられるのだろうか。次回、団長と戦うのだろうが、あっさり死んだりせずに、謎を明かしてくれることを希望する。
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2017年11月18日

「スーパーマリオ オデッセイ」をゆる〜く楽しむ その2

 今回のマリオは、なんとキノコがない! パワーアップ要素はすべてキャプチャーに集約されている。

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 このキャプチャーがとんでもなく万能。帽子を投げつけることで、敵だろうが物だろうがお構いなしに変身できる。面白い。便利だ。でも帽子とヒゲが付きさえすればよい、という変身ビジュアルは冷静に見るとクレイジーだ。
 凄いと思ったのは、これだけ何でもできるのに、ゲームが混乱しないこと。周囲にはキャプチャーできるものと、できないものとが混在する。プレイヤーが、キャプチャーできるものを判断できなければ、どうしたらいいかわからぬまま、意味なく帽子を投げさせられて疲弊してしまう。
 それを帽子一つでわからせてしまうデザインが天才的だ。例えば、普通の敵はだいたいキャプチャーできる。ところが、一部に帽子をかぶった敵がおり、その場合は、帽子を吹き飛ばしてからでないとキャプチャーできない。また、この世界の住人たちは、それぞれ自分の帽子をかぶっていて、キャプチャーの対象にできない。つまり、帽子のあるなしで判断がつくようにデザインされているのだ。代わりに、この世界ではプレイヤーの常識が邪魔になる。まさかこんな奴に変身が…できたー!
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2017年11月17日

ドラマ「刑事ゆがみ」にどこかで見たようなゲームが登場

 今シーズンのおすすめドラマは断然「刑事ゆがみ」。タイトルは、浅野忠信演じる主人公の弓神(ユガミ)刑事からとられている。このやさぐれ刑事にひきずられて擦れていく羽生刑事を、神木隆之介が演じていてやたら面白い。
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2017年11月12日

宇宙イカ革命「Splatoon2」 その1

 Switchが手に入らなかったせいで、3か月遅れての参戦。

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 さすがは「スプラトゥーン」。多くの人でにぎわっている。
 何しろ前作の経験しかないので、ステージもよく知らず、武器やスペシャルも初めて見るものばかり。あわててばかりでおよそ戦力にならなくて申し訳ない。
 バトルで強いプレイヤーにも感心するが、それ以上に凄いのがイラストの手練れ。ツールが良くなったせいかタッチパネルが良くなったせいか知らんが、進化しすぎだろ。何時間かけて描くんだこれ。
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2017年11月11日

ブレードランナー2049

 完膚なきまでに続編だった。
 なにしろ前作から30年以上経っている。「続編」と宣伝されていても、新作から観て大丈夫、というふうに作られている方が普通だ。だが、「ブレードランナー2049」は違う。明らかに前作を観ておく必要がある。

 30年の間に、映像表現は進歩した。であれば、「ブレードランナー」の名を借りたアクション大作になってしまっても不思議はなかった。だが、「ブレードランナー2049」はそうならない。前作が提示した思考実験をきちんと受け継ぎ、ゆったりと間を持たせ、もの悲しい展開もそのままだ。昨今の映画の中では、かなり異質の仕上がりと言うしかない。

注:以下にネタバレを含む

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2017年11月05日

「スーパーマリオ オデッセイ」をゆる〜く楽しむ その1

 遅ればせながら、ようやくSWITCHが手に入った。マリオの発売を機に、本体が大量に出荷されたらしく、どうにか買えたという次第。

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 実は私はマリオが苦手だ。元祖「スーパーマリオ」は、ワールド2くらいまでしか行けたことがなく、唯一エンディングを見たのが「ギャラクシー」のみという有様。「マリオメーカー」すらも、私の苦手意識を払拭することはできなかった。

 で、今回の「オデッセイ」なのだが、ありがたいことにとっても簡単。各ステージでは、パワームーンを集めることが必須となるが、気になる所を探索すれば必要な数はそろうという絶妙な塩梅。すべて集めようとすれば、難所もあるのだろうが、クリアしたいだけなら適当でええよ、という寛容さが疲れたゲーマーの心に染みる。しかも、パワームーンの探索については、ヒントをくれるキャラがおり、Amiiboに探させるという謎の機能もあり、呆れたことに店で買うことすら可能である。ここまで親切にされてはあきらめる方が難しい。パワームーン一つを得るための時間も非常に短く、メインとなるステージもチェックポイントで細かく区切られているので、いつでも始められいつでもやめられる。据置機でも携帯機でもあるスイッチらしい見事なテンポだ。
 そして、簡単と面白いを両立しているのが素晴らしい。ゲームは、難易度を引き上げることによって面白くすることが多いが、「オデッセイ」は、簡単でありながら繰り返しの作業にならず、昔ながらのマリオになったかと思うと斬新なギミックが飛び出すなど変幻自在。
 私にとって2本目のマリオのクリア実績になりそうだ。
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2017年11月04日

アサイ「木根さんの1人でキネマ」4巻

kinesan4.jpg 面白いことは面白いんだけど、妙な安定感。たった4冊続いただけのマンガとは思えない。どうやら、有名映画をなぞることよりも、映画好きあるあるを突き詰める方向へ行った模様。夢も希望もない「トイ・ストーリー」回が秀逸。

 さて、マンガは安定しているが、心配なのは連載媒体。
 このマンガは、もともとは「ヤングアニマルdensi」に載っていたWebコミックだ。ブラウザ上で最新作がタダで読めてしまうので、本でわざわざ買う私のようなもの好きがどのくらいいるか、当初から不安材料だった。しかし、幸いにもセールスはそこそこ良いようで、巻を追うごとに書店での扱いが大きくなっている。
 ところが、今年になって「ヤングアニマルdensi」は運営を終了してしまった。木根さんも後継となるサービスの「マンガPark」に連載を移した。「マンガPark」は、スマホやタブレットのアプリである。私はスマホではマンガを読まないので、今後は本になる前の作品を知る機会がなくなりそうだ。
 アプリの市場は、紙の雑誌以上に変化が激しく、先行する他のマンガアプリに負けて突然連載が打ち切られたりしないか、それが目下の心配である。
posted by Dr.K at 20:04| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月29日

諸星大二郎「BOX 〜箱の中に何かいる」3巻

morobox3.jpg 諸星流サバイバルホラー、これにて完結。「西遊妖猿伝」の連載再開、期待していいんでしょうか。

 さて、この結末、「箱」の主が絵として明示されなかったことに賛否があるようです。気持ちはわかります。この世のものと思えないクリーチャーは、諸星先生の得意とする題材ですからね。
 「箱」は、因果を食らい、記憶を奪います。主人公たちが憶えていないから姿が明かされなかったのでしょうか。いや、そもそも姿などなかったのかもしれません。
 「箱」の行いは、神のようでもあり悪魔のようでもあります。「箱」は、人々を誘い込んでパズルを解かせます。魔少女は、「箱」が自らの意志でパズルを進化させたと説明します。そのときのコマには、知恵の輪や組み木といった古典的な遊び道具と一緒に、ファミコンやVRが描かれています。
 遊びを進化させる「箱」。それはコンピュータそのものです。であれば、諸星先生が主の姿を描かなかったことにも合点がいきます。毎日そこにあるのですから。私たちは知らないうちに因果を奪われ、別の世界へ戻されているのかもしれません。
 始まった時は、「CUBE」のような限定状況下の物語かと思われましたが、やっぱり最後にはスケールの大きな想像へと導かれる。諸星作品はこれだからたまりません。
posted by Dr.K at 17:02| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月24日

「クジラの子らは砂上に歌う」第三節

 浮島での、閉鎖された、しかし穏やかな暮らしは突如として崩壊した。外の世界から現れた兵士たちに、泥クジラの民はなすすべもなく虐殺されていく。

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 惨たらしい殺戮が描かれるが、不思議なほどスピード感がない。
 仮面の敵はゆっくり近づき、何の抑揚もなく武器を振るう。感情を奪われたアパトイアなので、普通の人間とは違う、ということなのだろうか。
 一方、泥クジラの民はというと、こちらも素早く逃げない。外のことを全く知らず、危機が理解できていないのだ。オウニの仲間たちが、ヤンキーのように兵士に言いがかりをつけに行ってしまう浅はかさに、そのことが端的に表れている。長老たちに代わって民を守る立場であるスオウも、長であるタイシャ様が殺される事態であるにも関わらず、話し合いで事を収めようとし、戦うつもりがない。オウニのみが、見事な戦いぶりを見せるが、周囲はヒーロー扱いせず、野蛮な者として忌避する。
 アニメなのにカタルシスがなく、もどかしい。
 この閉塞感は、ミサイルを突き付けられていても反撃一つできない日本の現状そのままであると感じる。マンガの連載から数年、このタイミングでアニメ化したことも、時代の要請なのかもしれない。
posted by Dr.K at 21:55| Comment(0) | 手塚治虫 変容と異形 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする